先日、小3の長男を連れて、兵庫県北部にあるハチ高原スキー場へ行ってきました。
長男は幼稚園児の頃からスキー板を履かせていましたが、雪から遠く離れた地域に住んでいることもあり、スキー場へ行くのは年に2~3回程度。これまでは自宅から最も近くの小さなスキー場へ行って、1本しかないコースをぐるぐる回っていた程度でしたが、そろそろ上達してきたので、大きなスキー場へ行こうとハチ高原まで出かけたわけです。
さて、この関西で最も有名なスキー場へ出かけたのは今回が初めてで、たっぷり堪能してきましたが、この記事の話題はそこではありません。
そう、ハチ高原がある兵庫県養父市といえば、山田風太郎の出身地なのです。
市内に「山田風太郎記念館」があることは以前から知っていましたが、「八鹿氷ノ山インターチェンジ」を降り、ハチ高原へ向けて9号線を進んでいったところなんと! 道沿いに記念館の看板が出ているではありませんか。
なんだこんなところにあったのかと、帰り道に寄ってきました。
初めて覗いてみた山田風太郎記念館ですが、思っていたよりもこじんまりとしたところでした。
展示されている資料はどれも貴重なものですが、スペースもそれほどないため、点数は限られています。
正直なところ、記念館のみであればわざわざ行くほどではないかな、とは思いますが、ハチ高原周辺、さらに範囲を広げて但馬地方はは冬はもちろん、夏もレジャーがさかんな地域ですし、温泉もたくさんあるので、それらと組み合わせて立ち寄るのはおすすめです。
筆者としては記念館そのものよりも、関宮という地域がどんな場所なのか、それを見られた点に価値を感じました。
山田風太郎のエッセイには、幼少期の思い出を綴ったものもいくつかあります。
早くに父母に死なれ幸福な少年時代ではなかったためか、暗い雰囲気の話が多く、山陰の陰鬱な雪国という印象を持っていました。
しかし、実際に訪れてみると、意外なほど開けた場所です。もちろん、時代の違いもあるでしょうけれど、そもそも9号線=山陰道という大きな街道に面した集落の中心地に位置して、それほど鄙びたところという印象は持ちませんでした。
一度訪れてみると、エッセイを読む時、頭のなかで想像する景色が変わってくるのではないか、とそんな風に思いました。
今回は記念館へ立ち寄っただけですが、次回のスキーのついでに時間があれば、周辺を散策してみたいと思います。
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