備忘の都

40年間の読書で得た偏った知識をツギハギしながら、偏った記事をまとめています。同好の士の参考に。

スキー

子どものスキー用品は買った方がお得

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子どもを連れてスキーへ行くとなると、ウェアや板は買った方がいいのか?
悩む方はけっこう多いと思います。
成長の早い子どもに合わせていちいち買っていたらキリがない、ということでレンタルで済ませようと考えている方も多いのではないでしょうか。
競技をやらせていたり、スキーが趣味で年に何度も泊まり込みで滑るような場合は当然、自前のものになると思いますが、わが家のように年に何度かレジャーで行く程度だと「わざわざ買うのもちょっと……」とためらってしまいます。

筆者もずっとそう考えていたのですが、子どもがスキーをできる年齢になってくると、やっぱり買った方が得、と考えがコロリと変わってしまいました。

というのは、レンタルはけっこう高いんですよね。
スキー場にもよりますが、板とブーツとを両方1日借りると子どもでも3000円くらいが相場です。
わが家は夫婦ともスキーは大好きで、昔はかなり滑り込んでおり、それぞれに自前の板を持っています。子どもが生まれてからは、ゲレンデから遠く離れた地域に引っ越してしまったこともあり、ほとんど行かなくなってしまいましたが、それでも、年に3回くらいは滑っているでしょうか。
そのペースで、子どもの板やブーツを全部レンタルしたとすれば、一年で9000円!
これは高いと考えるべきかどうなのか?

そんなことを考えていたところ、近所の「BOOKOFF SUPER BAZAAR」に中古のスキー板が売られているのを見かけました。
雪国ではないので、それほど豊富な在庫というわけでもなく、また見るからに使い込まれた板ばかりでしたが、しかし考えてみればレンタルされている板とそれほど違わない状態です。
それが、レンタル2回分くらいの価格で板もブーツも揃ってしまう!
ということで、わが家の長男は一度もレンタルせず、いきなり中古の板とブーツとでゲレンデデビューさせました。

ブーツは経年劣化という問題があるので、本当は中古で買うのは避けた方がよいのでしょうけれど、まあ競技をさせているわけでもなく、年に3回レジャーで行く程度の使い方、しかも初心者コースから絶対に出ないというレベルなので、特に問題なくこのブーツと板とで練習していました。

昨年までに3シーズンほどこの中古板で滑りに行っていましたが、だいぶ体が大きくなってきたため、買い替えることにしました。
またまたBOOKOFFに通って物色していたのですが、なかなか良いものを拾えない。
というわけで、今シーズンはいよいよ新品を買うことにしました。

新品もピンキリですが、「レンタルより安い」という観点しか頭になく、また子どもの方も全く何もこだわりを持っていないため、売場へ到着すると同時に「あ、これが一番安い」ということで品物は決定。板とビンディング、ストックのセットで15000円でした。
中古で買うより何倍かかかっている計算ですが、これでも3シーズンくらい滑れば充分に元は取れます。なおかつ、わが家には子どもが3人いるのでうまく使い回せば9シーズンくらい使い続けることになるので、まあ、どう考えても新品で買っても問題ありません。

板についてわが家の話を書いていますが、ウェアについては、一般論としてやはり買って問題ないと言うか、むしろ買うべきでしょう。
というのは、スキーウェアは単なる雪遊びのときにも着られます。
スキーへ年に数回しか行かないにしても、雪遊びの合宿などへ参加する機会があれば使えますし、わが家では家の周りに雪が降っただけでもスキーウェアを着せて、心ゆくまで雪遊びをさせています(親もね)。
スキーウェアは常に一着持っているととても便利です。

あとはブーツですね。
スキーブーツは使っていなくても劣化していく、つまり寿命がある品物です。
筆者は実は最近までそのことを意識していなかったのですが、数年前、妻のお父さんが一人でスキーへ出かけたところ、ゲレンデの途中で突然、ブーツが大破してしまったという話を聞きました(20年もののブーツ)。
その話をきいて、他人事だと思って大笑いしていたところ、昨シーズン、筆者のブーツもゲレンデでソールが割れてしまったんですよね。これは15年もののブーツです。
というわけで、急にスキーブーツの寿命を気にするようになりました。
板よりさらにサイズが細かく分かれるため、買い替えの頻度も高くなるのですが、まあ長男から三男へお下がりを回している間くらいはなんとか持つだろうと考えています。

「犬神家の一族」とスキー

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今年のクリスマスイヴには、市川崑監督のリメイク版以来12年ぶりの映像化となるドラマ「犬神家の一族」が放映されます。
筆者の興味は、「犬神家の一族」が映画化されるたびに期待しているアレ●●が、今回こそいよいよ登場するのではないか、というその一点に尽きます。

というのは、「スキー」のことです。
原作を読んでいても覚えていない方がほとんどだと思いますが、「犬神家の一族」原作には、終盤の山狩りで金田一耕助がスキーの腕前を披露するシーンがあるのです。
スキーが大好きな筆者としては、ぜひともここは映像化してほしい。
ところが、これまで映像化された「犬神家」には、スキーが登場したことは全くありません。

そもそも、季節の問題があります。
原作は、10月18日からスタートします。金田一耕助が那須を訪れ、若林さんが殺される。ここから物語は始まり、なんやかんやあって、両脚が湖面からニョッキリ生える有名なシーンは12月13日。つまり、約2ヶ月に渡って事件は続いていたというわけです。
しかし、映画やドラマではもっと急展開します。市川崑監督版も始まりは原作通り秋ですが、冬になる前に事件は終わってしまいます。

原作では、例の「脚」も、分厚く凍った湖面から生えているわけですが、映像化されたものはいずれもさざなみが立つ中に脚が浮かんでいます。しかも場合によっては汀から結構な距離があったりして「どうやって突き立てたんだ?」と、犯人の話を聞いた後でもその疑問が消えなかったりします。
そんなわけで、そもそもスキーシーズンまでたどり着いていない映画・ドラマばかりなのですが、今回はちょっと期待してしまいますね。なんと言っても放映はクリスマス! 物語の時期が冬になっている可能性も高いでしょう。

さて肝心のスキーですが、原作では
両肩にステッキをかついで、タ、タ、タと登っていった。
金田一耕助は兎のようにピョンピョンと、急な坂を登っていったが、やがて沼の平のスロープの頂上にたどりついた(後略)
という形で、ひたすら登っています。
スキーなのに登り続けるなんて……と思われるかも知れませんが、これは山スキー。
この時代にはまだ現代のように整備されたスキーゲレンデというものはほとんどありませんでした。
日本で最初にリストがかけられたのは草津に昭和23年ということなので、金田一耕助が出身地の東北でやっていたスキーというのは、冬山登山のことなのです。
もともと日本にスキーが伝えられたのは、雪中行軍の手段として軍隊で教えられたものでした。皇室がスキーをたしなまれるのもその名残か?と思っていますが、どうなんでしょう。
それはともかく、雪山での移動手段して取り入れられたスキーが、やがてレジャーになっていったというわけです。
「犬神家の一族」で描かれるスキーも、冬山でも犯人追跡のための手段、ということになります。

スキー好きの筆者としては、この当時の山スキーを正確に映像で再現してほしい。ミステリファンだけでなく、全国のスキーヤーもテレビに釘付けになること確実と思われます。
とはいえ、映画にスキーが出てくること自体、かなり珍しいことです。日本初の本格スキー映画と言われる「私をスキーに連れてって」は、今のところ日本唯一の本格スキー映画とも言われています。スキーの映画って、撮るのが大変らしいんですよね。
そんなわけで、ミステリとスキーの2度美味しい映像化をずっと待ち望んでいますが、どうなることかさて。

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筆者:squibbon
幼稚園児の頃から40を過ぎた現在に至るまで読書が趣味。学生時代は読書系のサークルに所属し、現在も出版業界の片隅で禄を食んでいます。
好きな作家:江戸川乱歩、横溝正史、都筑道夫、泡坂妻夫、筒井康隆、山田風太郎、吉村昭。好きな音楽:筋肉少女帯、中島みゆき。好きな映画:笠原和夫、黒澤明、野村芳太郎、クエンティン・タランティーノ、ティム・バートン、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・フィンチャー。
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