学研図鑑超人

今月末に、学研がものすごくバカな本を出しますね。
なんと「学研の図鑑」にキン肉マンの「超人」が登場!
Amazonの予約受付で内容見本を見られますが、「図鑑の学研が本気で分類・編集し、フルカラーで掲載した究極の図鑑登場! ! ! 」ということで、よくある子ども向けの「ポケモン大図鑑」のようなたぐいのものではなく、堂々たる本格的な図鑑です。



本屋でたまたまチラシを見かけて、あまりに良くできた表紙に感心し、しばらく眺めてしまいました。発売前ということもあって、チラシやネットなどで得られる情報以外には内容はわからないのですが、考えてみると非常に秀逸な企画です。

まずこの装丁。
学研の図鑑については、以前にこちらで紹介したことがあります。→「学研の図鑑」刊行一覧
ここで紹介した図鑑とは、ずいぶんと表紙のデザインが違います。
実はこの表紙、キン肉マンが大ブームとなった80年代に刊行されていた、旧装丁にあわせたものなのです。
1975年生まれの筆者にとって、キン肉マンはドンピシャで世代ですが、キン肉マンと同じくらい懐かしくてたまらなくなるのが、このデザインの学研図鑑、なのです。

出版業界の歴史において、当時の図鑑というものは一時代を築いたといってよい存在です。
第二次ベビーブームと呼ばれる世代は、1973年前後の生まれを指しますが、この世代が児童書適齢期を迎えた80年代前半は、児童書の黄金期でした。
書店において最も重要視された分野が児童書と学習参考書であったという、今となってはもはや想像できない時代だったのです。
キン肉マンのブームもちょうどこの時期と重なり、「キン肉マン」「学研の図鑑(旧装丁)」を組み合わせたこの企画は、団塊ジュニアたちの懐古趣味をダブルで刺激するもので、感嘆するよりありません。

価格が本体3300円というのが、図鑑にしてはちょっと高いかな、という気がしますが、これは団塊ジュニアもそろそろ経済力を増しているだろうという計算でしょうか。
しかし、団塊ジュニアは団塊の世代ほどは散財はしませんよ?
どうせなら当時の物価にあわせて1000円くらいにしてくれたら、40代のおっさんたちが号泣しながら本屋へ列をなす光景が見られたかもしれないのになあ、と思いました。



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