今日は、本当はこんな記事を書くつもりではなかったのですが、あるトラブルにより、書きかけの記事が消えてしまったため腹立ち紛れにテーマを変えました。

あるトラブルというのは、なんとパソコンの「フリーズ」です。
今どきの若い方は「フリーズ」の意味を正確に理解していないことが多いのですが、「フリーズ」とは「処理に時間がかかって先の画面へ進めなくなること」ではありません!
マウスポインタはピクリとも動かず、タスクマネージャすら立ち上げることもできない。完全に停止してしまった状態を言います。
この状態になると何時間放置したところで全く変化は起こらないので、電源ボタンを物理的に押して電源を落とすしかありません。
かつてWindows 95からWindows Meにかけてはこれは日常茶飯事で、ようやくつながった「テレホーダイ」で深夜にチャットをしていると、ブラウザが徐々に重くなったあげくフリーズしてしまい(かつてのブラウザは長時間使っていると重くなってきた)、改めてテレホーダイをつなごうにもつながらず、あきらめて寝る、という毎日でした。
これがWindows XPの時代になると突然、フリーズというものがなくなりました。このことがどれだけ嬉しかったことか。筆者は未だにこれまでのWindows史上、最高傑作バージョンはXPだと信じていますが、これはひとえに「フリーズしなくなった」という感動によるものです。

というわけで、筆者にとっては実に17年ぶりの「フリーズ」体験だったというわけです。
そして、やむを得ず電源ボタン長押しで落とし、改めて電源を入れようとしたところ……
なんと、起動しない!
このブログはいつもデスクトップパソコンで書いているのですが、ここ最近、機械の音に若干の違和感を感じるようになっていたので「ついに来たか」と思いましたね。

思えば、このパソコンを買ったのは2009年のことで、実はもうまる9年も使っているのです。
その前のマシンはXP登場の直前に買って、アップグレード用のROMを無料でもらった記憶があるので2001年の購入ということになります。
その前は初めて買ったパソコンで1997年のことでした。

つまり、最初のマシンはともかくとして、その後のマシンは8年とか9年とか、世間一般で考えられているよりはるかに長期間使っています。
一般的にパソコンの寿命は5~6年と言われる中で、なぜそんなに長期間使っていられるのかといえば、これは、買うときにスペックを徹底的に吟味しているのが功を奏しています。

パソコンの寿命には物理的なものと社会的なものとがあります。
物理的な寿命とは、単純に故障。
しかし、パソコンには再起不能になるような故障というものはありえません。
というのは、パソコンというのは単なる部品の寄せ集めに過ぎないからです。壊れた部品を特定して交換すれば、半永久的に使える理屈になります。
ハードディスクが壊れると、データまで失われ、ユーザーにとってはかなりダメージは大きいのですが、きちんとバックアップさえ取っていれば、実はハードディスクが壊れた程度のことはそれほど大した事件にはならないのです。どうにも打つ手がないのはマザーボードが壊れたときくらい。

パソコンを買い換える動機として大きいのはやはり社会的な寿命が来たときでしょう。
スペック的にOSをこれ以上アップグレードできない。しかし、サポートが終了したり、インストールできないソフトが増えてきたり、ブラウザで表示できないサイトが出てきたりで、OSが使えなくなってくる。
筆者が最初に買ったWindows95のマシンはそういう意味では、あっという間に寿命が来ました。買って4年後には、もう表示できないホームページがあちこちに出てきていました。そして、アップグレードも望めない低スペック。まあ、当時は「ドッグイヤー」と言われ、パソコンを買うのに20万円以上も要するのに、数年で寿命が尽きるのは当たり前だったのですが。
2台目のマシンを買うときは、「10年使う」ということを目標に徹底的に吟味しました。社会的な寿命が完全に尽きるまで、物理的には問題なく稼働するマシンを、というわけで。
もちろん予算の制約はあるものの、その範囲内でなるべく最先端の部品を使い、また拡張の余裕があるマザーボード、筐体を選ぶ。
そう、長寿命のマシンを手に入れるのはBTO(Build To Order=受注生産)のデスクトップマシンを買うしかないのです。
さらに言えば、スリムケースのものは故障したときに汎用的な部品をあてがうことができないため、NGです。昔ながらのごついマシンを買うのが最も良い選択です。
2台目に買ったGatewayのマシンは、部品が故障するたびに自分で交換していました。ハードディスク、電源ユニット、光学ドライブ、グラフィックボード、メモリ(これは増設のため)と、あらゆる部品を取り替えて、最終的にはマザーボードとCPU以外は全て後からつけたもの、という状態になってしまいました。
2001年に買って、2009年の時点でもまだ充分に快適に動いていましたが、これの買い替えを決断したのはハイビジョンの映像を処理できなかったためです。買ったときには独身のオタクだった筆者も、この間に結婚して子どもが生まれ、ホームビデオの編集をする必要が出てきたというわけですね。

そこで新しく買った新しいマシンが現在使用中のものです。
これもまた「10年使おう」と考え、mouse computerで買いました。
このときのキモはSSDですね。
これさえつければ、高速で、しかもハードディスク故障に悩まされることのないマシンが手に入る!
しかし、当時はSSDが登場したばかりの頃でした。
実用的な容量が予算内で手に入る程度には普及していましたが、それでも筆者がCドライブに選んだSSDの容量は36GB。何でもかんでもソフトをインストールするというわけにもいかず、実は未だにOfficeを入れていません。まあ、仕事に使っているわけではないので、無いと話にならない、ということはないのですが、それでもやっぱり不便ですね。(なおDドライブ、Eドライブは普通のハードディスクをそれぞれ500GBつけて、合計1TBにしています)
ところがこのマシン、やたら頑丈なのです。
かつてのオタク時代に比べてパソコンをいじっている時間が減ったということもありますが、それでも故障による部品交換を一度もしていません。
にもかかわらず、職場のマシンや、数年前の買ったばかりの実家のマシンに比べても爆速で超快適。社会的な寿命もまだまだ先と考えていました。

そんなわけで、今回のフリーズには青ざめました。
ついに物理的な故障で買い替えることになるか?
筐体の蓋をあけて、原因を調べようとしましたが、やはりマザーボードの具合が悪いようです。マザーボードを交換するくらいなら、10年近く使っているマシンをまるごと交換したほうが良いという話になります。

結局、マザーボードの電源ケーブルを一度抜いて、もう一度挿してみたところ、何事もなく復旧。ちょっとしたエラー、というだけだったようです。
しかし、そろそろ寿命が来てもおかしくはありません。
今後はこれまで以上にこまめにバックアップを取ると同時に、買い替えに備えて情報収集を始めようかな、と思っています。
AmazonでBTOパソコンを買えるとありがたいのですが、いずれのメーカーもあまり細かいところまでは選択できないようですね。
 


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