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雑誌「映画秘宝」は毎年、投票で年間のベストを選出しているのですが、はじめのうちは毎年、日本でまだ公開されていない映画が混じっていました。
そんな1本。日本公開が2002年なのに、2001年ベストに早くも8位に登場し、2002年には改めて年間1位に輝いたのがこの香港映画です。

筆者は、「映画秘宝 2002年3月号」掲載の2001年ベストに上がっていたことで、はじめてのこの映画を知りましたが、その時点で日本公開の予定は決まっていませんでした。
選者のコメントを読んで「これはなんとしても見なければ」と思っていたところ、たまたま覗いた輸入DVDショップで香港版のDVDを見つけました。
リージョンコードはallで、英語字幕あり。英語字幕があるなら問題なかろうと買ってきたのが、筆者が輸入DVDを買い集めるという悪癖に手を染めるきっかけとなりました。その点でも思い出深い映画です。

2002年といえば、日韓共催ワールドカップの年。サッカーにまるで興味のない筆者は世間の熱狂ぶりにうんざりしていましたが、この映画には大興奮でした。
ワールドカップなんかより、はるかにスゲェ!と思いました。
この映画が盛り上がったのは、つい最近のことと思っていましたが、よくよく考えるともう16年も前のことなので、どんな内容か少しだけ紹介しましょう。
簡単に言うとカンフー技でサッカーをするというだけなのですが、CGを駆使して70年代スポ根漫画を思わせる大げさな表現が散りばめられており、とにかく爆笑の連続です。

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敵の主将が放ったシュートで、芝生がめくれ上がる

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キーパーはかろうじて止めたが、風圧でグローブやユニフォームが粉々に。(キーパーのユニフォームはブルース・リーと同じトラックスーツ)

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敵の背後には悪魔のような渦が。

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キーパーは太極拳で立ち向かう。

監督・脚本・主演を務めるチャウ・シンチー(周星馳)はもともと人気のコメディ俳優でしたが、本作によって日本でもブレイクし、続く「カンフーハッスル」も大ヒットしました。
70~80年代に一世を風靡したカンフー映画ブームは90年代にはやや沈静化していましたが、本作で息を吹き返し、その後は世界的にもカンフーを扱ったコメディが続くことになりました。

少林サッカー [Blu-ray]
チャウ・シンチー
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2014-11-05




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