
メジャーデビューアルバムです。
1.モーレツア太郎
赤塚不二夫のギャグ漫画「もーれつア太郎」から。なぜ、もーれつア太郎が登場しているのかは、筆者にはいまだにわかりません。2.釈迦
インディーズ時代から少しずつ歌詞を変えて歌われている曲。アンテナ売り、脳髄など、筋少に頻出のモチーフが詰まっています。「脳髄」は夢野久作の「ドグラ・マグラ」ほか諸作からの連想かと思われます。3.福耳の子供
最後の方にボソボソと聞こえる女性の声が、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する綾波レイの喋り方のヒントになっているそうです。ちなみに、綾波レイの見た目は「何処へでも行ける切手」の「包帯で真っ白な少女」です。4.オレンヂ・エビス
インディーズ時代の原曲は「オレンヂペニス」というタイトルでした。【ラッシャー木村】【ストロング小林】【ロッキー羽田】【ジョー樋口】【ミスター林】
プロレスラー。
【マキ上田】
女子プロレスラー。
【ラジャ・ライオン】
空手家。
【ダイバダッタ】
釈迦仏の弟子で、後に違背したとされる人。(Wikipediaより)。
5.孤島の鬼
タイトルは乱歩の長編「孤島の鬼」から。内容的には特に関係ありません。インディーズ時代の原曲は「から笑う孤島の鬼」というタイトルでした。また、「孤島の檻」という自主制作盤も作っています。【金のなる木の あるじゃなし】
クレイジー・キャッツの曲「ハイそれまでヨ」に「金のなる木があるじゃなし」という一節がありますが、元ネタなのかどうかはわかりません。大槻ケンヂはドリフターズの話はよくしていても、クレイジー・キャッツの話は見かけた覚えがありません。(桑田佳祐が歌っていたら、間違いなく元ネタなんですが)
6.サンフランシスコ
【さようなら さようなら こんなに遠い異国の果てでお別れするなんて 本当に辛い】中原中也の詩「別離」の一節「さよなら、さよなら! こんなに良いお天気の日に お別れしてゆくのかと思ふとほんとに辛い」から。
【空気女】
乱歩の中編「ぺてん師と空気男」からの連想かと思います。乱歩の短編の空気男は単にそういうあだ名の男ですが、「空気女」は「蛇女」のようにサーカスで見世物になる存在のようです。
8.ノーマン・ベイツ
ヒッチコックの名作サスペンス映画「サイコ」の登場人物。筋少のファンクラブも「ノーマン・ベイツ」という名前でした。ただ、オーケンがそこまで「サイコ」に思い入れがあるという文章も読んだ覚えがないのですが。9.ペテン師、新月の夜に死す!
【ペテン師】空気女と同じく、乱歩の「ぺてん師と空気男」からの連想かと思います。意図せずして、活動休止前最後のアルバム「最後の聖戦」の最後の曲「ペテン」と対の内容になっています。
さて、このアルバムとほぼ同時に「釈迦」のプロモーションビデオを納めたVHS「KIN-SHOWの大残酷」も発売されています。現在、DVDにもなっていますが、この「釈迦」PVは映画「悪魔のいけにえ」のパロディになっていて、これは必見です。個人的に「悪魔のいけにえ」の殺人鬼レザーフェイスが、殴り殺した死体を部屋へひきづりこんで、慌てたようすで扉を閉めている仕草が好きなのですが、そこを忠実に再現していてかなり笑いました。
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