20170111ステーシーの美術020

このアルバムを発表した翌年に大槻ケンヂの長編小説「ステーシー」も刊行され、ほぼ同時期に製作が進んだと思われます。「再殺部隊」など、小説と世界を共有する曲が収められています。
タイトルは、Wikipediaによれば「グレイシー柔術」をもじったものとのこと。
裏ジャケットおよび歌詞カードに写るメンバーは新横浜ラーメン博物館で撮影されています。

3.おもちゃやめぐり

オタク青年が彼女を連れ、中野ブロードウェイあたりでデートしている図です。
【デビルマン】
永井豪の漫画およびそれを原作としたアニメ(1972年)。
【バロム1】
さいとう・たかをの漫画およびそれを原作にした東映の特撮テレビ(1972年)。
【ロボット刑事K】
「ロボット刑事」は石森章太郎の漫画およびそれを原作とした東映の特撮テレビ(1973年)。
【ライダーマン】
仮面ライダーシリーズに登場。「仮面ライダーV3」での初登場は1973年。
【レインボーマン】
東宝の特撮テレビ「愛の戦士レインボーマン」(1972年)に登場。敵は「死ね死ね団」。
【キカイダー】
「人造人間キカイダー」は石森章太郎の漫画およびそれを原作とした東映の特撮テレビ(1972年)。
【突撃ヒューマン】
「突撃!ヒューマン!」は、1972年の特撮テレビ。
【キューティーハニー】
永井豪原作のアニメ(1973年)。
【イナズマン】
石森章太郎原作の特撮テレビ(1973年)。
【ミラーマン】
1971年の円谷プロの特撮テレビ。
【トリプルファイター】
1972年の円谷プロの特撮テレビ。
……というわけで、1972年時点で小学1年生だった大槻少年は、いったいどんだけテレビを見ていたんだ、という歌です。

4.トゥルー・ロマンス

ゾンビが登場する歌ですが、小説「ステーシー」もゾンビの話です。
バックコーラスは「Love Zombies」と名づけられ、Yukito Ayatsuji、Kumiko Chizukaといった名前がクレジットされています。
綾辻行人氏は言わずと知れたミステリ作家。綾辻氏の著書の中で「Love Zombies」の一員だったことが明かされています。遅塚久美子氏は集英社の編集者として、数多くのミステリを担当された方で、竹本健治『ウロボロスの純正音律』にも実名で登場します。オーケンも集英社から本を出していますが、遅塚氏が担当だったのかどうかはわかりません。おそらくは、綾辻氏と遅塚氏とで筋少のレコーディングを見学に行き、その場で「どうぞどうぞ」というノリで参加することになったのでは、と推測されます。そのつもりで聞くと、綾辻氏の声ははっきりと聞き取ることができます。

5.再殺部隊

小説「ステーシー」と並行して作られた詩です。

7.リテイク

これも「ステーシー」と同じ世界観の詩と思われます。リテイクとは映画の再撮影のこと。
【デ・ニーロ】
ロバート・デ・ニーロのこと。名優代表として登場。
【タランティーノ】
クエンティン・タランティーノのこと。名監督代表として登場。

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