今回は、都筑道夫が脚本を執筆した映画のDVDをご紹介します。
といっても、これは2本だけ。しかも同じシリーズです。



この映画は、ずっと昔から見たくて見たくて仕方ありませんでした。
というのは、晶文社からむかし出ていた都筑道夫の評論エッセイ集『黄色い部屋はいかに改装されたか?』という本がありますが、映画のアイデアについて綴った一文が収録されているのを、高校の図書室で読んだことがあったのです。「100発100中」で使われたアイデアと、「黄金の眼」で使われなかったアイデアとが紹介されていましたが、これが非常に面白そうに書かれていたため、これは素晴らしい映画だろうと思っていました。
DVDが発売されて、ようやく見ることが叶いましたが……やはり、アイデアというのものは文章で読んだ方がよいものです。映像化されると、どうしても予算やら技術やらの制約を受けてしまいます。
とはいえ、往年のスパイ冒険活劇としてとても楽しめる映画です。「危いことなら銭になる」と同じく、都筑道夫らしさを堪能できます。
本格ミステリ作家としてだけではなく、スパイ小説、アクション小説など大衆娯楽小説の文豪として都筑道夫に敬意を抱いている筆者としては、やはりとても愛着のあるDVDです。

黄色い部屋はいかに改装されたか?増補版
都筑 道夫
(リンク先はAmazon)




関連コンテンツ