備忘の都

40年間の読書で得た偏った知識をツギハギしながら、偏った記事をまとめています。同好の士の参考に。

日本百名城訪問記:第3回 篠山城

2022年夏から家族で日本百名城めぐりを開始しました。ぼちぼちと投稿していきます。
第3回は篠山城。
https://withsasayama.jp/osyoin/

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訪問記

2022年8月訪問。
今回、百名城巡りを始めるまで篠山城を訪れたことはありませんでした。
築城時は天下普請ということで名古屋城などと同じく日本中の大名が集められました。
現存する建物ありません。
昭和19年まで大書院が残されていましたが、失火により消失。平成になって再建された大書院が名物となっています。
直前に行った名古屋城の本丸御殿は「ふすまや柱に絶対さらないように!」と至るところで職員が目を光らせ、非常にピリピリした雰囲気でしたが、篠山城はとてもおおらか。訪れた子どもたちが雨戸を勝手に開けて廊下を走り回っていました。
大書院の中は再現された襖絵なども見どころですが、「手作り甲冑」なども展示されています。
これは武将が篠山城に関係あるかどうかは特に考慮せず、市内在住の方が趣味で作った甲冑を展示しているというもので、そんなところにもおおらかさを感じるとともに、精巧な作りでわが家の子どもたちは大喜びでした。

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みどころ

お城周辺には武家屋敷などが残され、見学できます(有料施設)。
大書院、武家屋敷、資料館などをまとめたチケットも販売されていますので、散策する時間があればすべて回るのがおすすめです。
城の南北にある門には「馬出し」の跡も残っていますが、樹木に覆われてよくわからない状態だったため、写真は撮りませんでした。

またお城からは、観光客が集まる市街地へ歩いてすぐです。
農産物はもちろん、酒屋や黒豆を使った菓子など、地場産のものがいろいろ並んでおり、ここは必ず行くべきでしょう。
百名城スタンプは大書院に入ってすぐのところで押しました。

交通アクセス・混雑状況

城内およびお城周辺は駐車場はたくさんあります。
観光シーズンには満車になる可能性もありますが、特に混雑する日を避ければ車はすぐに駐められます。
駐車場によって料金体系がかなり変わるので、事前にリサーチが必要です。
市街地はこじんまりしているので、どこかへ駐めればあとはすべて徒歩で回ることができます。

日本百名城訪問記:第2回 犬山城

2022年夏から家族で日本百名城めぐりを開始しました。ぼちぼちと投稿していきます。
第2回は犬山城。
https://inuyama-castle.jp/

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訪問記

彦根城と並び日本最古期の天守が現存し国宝に指定されている犬山城。
名古屋出身の私としてはやはり子どもの頃に何度も訪れた場所ですが、今回はかなり久しぶりでした。
2022年8月訪問。
犬山城というと木曽川を見下ろす小高い丘の上の経っている写真をよく見ますが、駐車場はその丘の一角にあるため、入場してから天守まで、若干の階段はあるもののそれほどは登りません。上の写真は駐車場からお城の入り口へ少し移動したあたりで撮影したものです。
百名城のスタンプは駐車場脇にある観光案内所で押しました。

みどころ

お城の周囲は城下町として整備されており、観光客向けの土産物店や資料館などがあります。
また車であれば遊園地モンキーパーク、動物園モンキーセンター、明治村、リトルワールドなどもすぐ近くです。
わが家はモンキーセンターで猿を眺めてから帰ってきました。

交通アクセス・混雑状況

お城の目の前に大きな駐車場があります。
訪れたのは夏休み中の休日でしたが、特に天守閣内はそこそこの混雑でした。

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日本百名城訪問記:第1回 名古屋城

2022年夏から家族で日本百名城めぐりを開始しました。ぼちぼちと投稿していきます。
第1回は名古屋城。
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/

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訪問記

言わずとしれた日本を代表するお城です。
わが家で突然、日本百名城巡りを思い立って最初の訪問地はここでした。
私は出身が名古屋なので子どもの頃から見慣れた場所で、逆にこういう機会でもないとわざわざ行こうという考えにならず、実は本丸御殿が再建されてから中へ入るのは初めてでした。
2022年8月訪問。
行ってから知ったのですが、たまたまこの日は夏祭りが行われており、正門から本丸へ向かう西の丸には屋台が並んで大変な盛況でした。
また西南隅櫓の内部一般公開も実施されている日でした。せっかくなので中を見ていきましたが、人が多いため、30分以上並ぶことになりました。
名古屋城の現存櫓は3つありますが、いずれも数年に1回程度の頻度で公開されています。
子どもの頃に西北隅櫓(通称・清須櫓)は何度か入ったことがあるのですが、西南隅櫓は初めてでした。

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交通アクセス・混雑状況

わが家は車で訪問しましたが、お城周辺にはかなり大規模な駐車場が2箇所あり、今回のように夏祭り中であっても比較的スムーズに駐車できます。
また、地下鉄「市役所駅」改め「名古屋城駅」が二の丸に隣接しています。
名古屋城は観光地であるとともに市民のためのイベントスペースという性格もあり、ほぼ常時、何かしらのお祭り、イベントが行われています。
せっかくだからイベントを楽しみたい、あるいは逆に人が少ないときにゆっくり見たい、いずれの場合であっても公式サイトで行事予定を確認してから出かけることをおすすめします。
百名城のスタンプは東西の入り口に設置されています。

講談社動く図鑑MOVEに「日本の歴史」登場

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2022年12月、講談社の動く図鑑「MOVE」のシリーズに「日本の歴史」が加わりました。
「歴史の図鑑って?」
「価格がちょっと高くない?」
と、いろいろ気になったためチェックしてみました。

以下の記事でも紹介していますが、子ども向けの「日本の歴史」といえば学習まんががまず浮かびます。
学習漫画「日本の歴史」オススメはこれ!【2023年最新情報】人気5大シリーズを比較

講談社からも学習まんがシリーズが発売されていますが、それでは子どもへ買い与えるとすれば、「MOVE」とどちらがおすすめでしょうか?

ポイント1:フルカラーのビジュアル

まず大きいポイント言えるのが、ビジュアルです。
「図鑑」を謳っていますが、内容はリアルなイラスト、写真のフルカラーで時系列に紹介しています。
大判の迫力のある見た目で、学習まんがでは不足する資料を保管する内容と言えます。

ポイント2:付録DVD

講談社の図鑑MOVEの最大の特徴であるDVD。
本書にももちろん付録しています。
下記公式サイトでダイジェスト版を見られます。
https://cocreco.kodansha.co.jp/move/published_list/series_move/0000359559
高校受験、大学受験レベルではありませんが、約70分の収録時間で、歴史に興味を持ち始めたばかりの小学生には楽しい内容です。

ポイント3:詳細な解説文

DVDは子ども向けですが、各ページの解説文は本格的です。
ビジュアルを楽しみつつ、解説文を繰り返し読めば、教科書もよりも楽しく、学習まんがよりも簡潔でコンパクトに歴史学習の重要事項を覚えられる仕組みになっています。
解説の内容は共通テストレベルであれば、大学受験もほぼこれでいけますね。

まとめ

というわけで、学習まんがシリーズとの比較で言えば
・漫画では不足している資料が充実
・DVDつきで小学生にも馴染みやすい
・1冊にまとまっていてコンパクト
ということになります。
本体価格4000円というのはMOVEの中でも高めで少し怯んでしまいますが、その分、各ページにはぎっしりと情報がつまり、ページ数も特大です。
学習まんがを揃えていてもいなくても、家庭に1冊置いておく価値はあると思いました。


「太陽を盗んだ男」のシナリオを収録:『長谷川和彦 革命的映画術』(A PEOPLE発行)

202210長谷川和彦038

7月にとんでもないものが出ていたのですが、全然気づいていませんでした。
渋谷のユーロスペースで長谷川和彦の特集上映が行われることは何かでチラッと目にしていたのですが、それを記念した本が出版されていたとは。
東京から離れて暮らしていると、こういう情報にほんと疎くなってしまいます。

長谷川和彦 革命的映画術
A PEOPLE株式会社
ライスプレス
2022-07-19


日頃、書店の映画コーナーは熱心にチェックしているのですが、こんな本は見かけたことがありません。確認すると、扱っている書店も一部あるようですが、基本的にはAmazonでしか販売していないということでした。一般の書籍と同じ流通には乗せていないようです。
なんとなんと。
Twitterでもこういう本が出ると騒ぎそうな方たちをフォローして頑張って情報収集していたつもりですが、なぜかほとんどつぶやかれていませんでした。

詳細な内容はAmazonの商品情報に目次があるのでそちらを参照いただくとして、長谷川和彦が関与した映画の全作品レビューと、監督作「青春の殺人者」と「太陽を盗んだ男」のシナリオが収録されています。

個人的に重要なのは「太陽を盗んだ男」のシナリオ!
実はこのシナリオ、これまで公刊されたのは知る限りでは1度きりでめちゃくちゃ入手困難なのです。
筆者は映画のシナリオを読むのが好きで、気に入った邦画については雑誌や書籍に掲載・収録されたものを買い集めています。
「青春の殺人者」はこれまで1976年版『年鑑代表シナリオ集』『日本シナリオ大系 第6巻』『田村孟 人とシナリオ』に収録されており、入手はそれほど難しくありませんでした。
ところが「太陽を盗んだ男」を収録した書籍は1979年版『年鑑代表シナリオ集』のみ。古書価もかなりのものになっています。

そんなわけで筆者はこのシナリオを読めずにいたのですが、この『長谷川和彦 革命的映画術』に収録されているということで、慌ててAmazonで購入しました。
いや、危なかったですね。刊行が7月なので、この手の本は売り切れても仕方ありません。

今回収録されたのは最終稿ということですが、読んでみるとなんとなくアドリブでやっていたのかな、と思うシーンについてもシナリオで詳細に描写されていたりして、なるほど細かいところまで予めきちんとした設計されていたのだとわかります(ゲリラ撮影されたと言われるシーンもほぼシナリオ通りに撮影されてます)。

というわけで、今のところはAmazonでも「在庫あり」になっているので、同じくずっと探していたという方はこの機会に確保されておくことをおすすめします!

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筆者:squibbon
幼稚園児の頃から40を過ぎた現在に至るまで読書が趣味。学生時代は読書系のサークルに所属し、現在も出版業界の片隅で禄を食んでいます。
好きな作家:江戸川乱歩、横溝正史、都筑道夫、泡坂妻夫、筒井康隆、山田風太郎、吉村昭。好きな音楽:筋肉少女帯、中島みゆき。好きな映画:笠原和夫、黒澤明、野村芳太郎、クエンティン・タランティーノ、ティム・バートン、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・フィンチャー。
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