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40年間の読書で得た偏った知識をツギハギしながら、偏った記事をまとめています。同好の士の参考に。

学習漫画「日本の歴史」オススメはこれ!【2023年最新情報】人気5大シリーズを比較

shogakukanrekishi

はじめに

日本の歴史をマンガで学べる学習漫画。あちこちからシリーズが出ています。
わが家でも小学生の息子に買ってやるため、果たしてどれを買えばよいのか、各社版の特色を調べてみました。

現在、書店に並んでいる日本史の学習まんがのうち、特に人気があるのは小学館、集英社、角川、学研、講談社の5社です。
なお、当ブログでこれまでイチオシだった小学館版は2022年12月に全く新しい新版が刊行される予定です。すでに予約受付が始まっています。
※掲載している情報は改訂されたり新刊が追加されたりで、価格やセット内容など随時変わってきます。なるべくフォローするようにしていますが、最新情報はリンク先のAmazonで確認していただければと思います。
これらのシリーズは一冊ずつバラバラでも買えますが、どうせなら箱入りセットで買うことをおすすめします。


というのは、時期によって異なるのですが、セットで買うと特別価格になったり、セットだけに限定の付録がついていたりするためです。家庭での保管にも箱に入っていたほうが何かと楽です。
筆者としては、書店でバラ売りをしているのは「内容確認のための見本」で、買うならセットが当然、と思っています。
また、小学生の親御さんの中には「うちの子は歴史にはあんまり興味ないかな……」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、それは大丈夫です。
中学生・高校生になったら高校受験・大学受験のために確実に読みます。また、この記事で紹介するシリーズは、いずれも率直に言って大学受験対策までカバーできます。大学受験で出題される日本史というものは、本格的な歴史好きからしたら基本中の基本のことばかりなんで、子ども向けとはいえ、この手のシリーズを一通り読んでおけば、分厚い参考書を必死で暗記するより楽に勉強できるわけです。
春休み、夏休みなど長期休暇前に購入して自宅学習するのもよいでしょう。

それでは、それぞれの特色を見ていきましょう。

学習漫画「日本の歴史」人気5大シリーズ


小学館「学習まんが日本の歴史 全20巻」

公式サイト:https://www.shogakukan.co.jp/pr/100th/#rekishi

小学館は「学習まんが少年少女 日本の歴史」を30年以上前から刊行していた歴史学習漫画の老舗ですが、2022年12月に創業100周年を記念して内容もイラストも全て一新した「学習まんが日本の歴史 全20巻」が刊行されました。
一足早く出ていた「世界の歴史」と同じく、歴史教科書で有名な山川出版社が監修し、最新の歴史教育・受験対策を踏まえた内容になることと思われます。
大きな特徴としては全20巻のうち9巻が近現代史にあてられるということです。以前のシリーズは刊行が古かった(初刊は昭和)こともあり、他社のシリーズに比べて近現代史は弱かったのですが、今回の改訂で一気に大充実です。
箱セット購入の場合は特典として、1.重要事件100カード、2.日めくり日本史カレンダー、3.日本史ワンダー大地図、4.つながる!重要年表ハンドブックがつきます。さらに、初回限定特典として骨伝導イヤホンのプレゼント企画や、2024年3月までの期間限定でデジタル版を無料で読めるなど、小学館らしい豪華な企画も用意されています。


集英社「新版 学習まんが 日本の歴史」




公式サイト:https://www.shueisha.co.jp/rekishi/

集英社は、2016年末に内容を全面的に刷新したシリーズを刊行し、2021年からはそれまでの菊判ハードカバーだった装丁を「コンパクト版」B6判ソフトカバーに変更しています。ページ数・内容はそのままで価格を下げ、コンパクトにしています。
最も大きな特長は現代史に力を入れている点です。
他社版は現代史の部分は昭和・平成をまとめて1~2冊というところですが、集英社版だけは昭和史3冊、平成史1冊と、かなりの充実です。
平成史なんて子どもに読ませる意味あるの?と大人は思ってしまいますが、バブル崩壊、阪神大震災、構造改革、グローバル化、インターネットの普及、テロとの戦争、リーマンショック、東日本大震災と、もはや「歴史」として学ばなければいけないことは山のようにあるわけです。
表紙絵は各巻、少年ジャンプの人気漫画家たちが競演していますが、本編は別の漫画家が描いていますので、その点はご注意ください。
また、小学館版が「学習」を重視しているのに対し、マンガとしてのストーリー展開を重視しており、絵柄を含めて読みやすさを狙っています。コマ割りはかなり大きめです。
全巻セットで買うと、バラで買うより価格がお得になります。

ハードカバー版も別巻1冊を加えた21冊セットで引き続き販売されています。
特典は特につかないようですが、丈夫な製本を希望される方はこちらをどうぞ。



KADOKAWA「角川まんが学習シリーズ 日本の歴史」


KADOKAWAは他社が菊判ハードカバーしか出していなかった時期にB6判ソフトカバーというコンパクトサイズを刊行し、一躍人気シリーズとなりました。
冊数は少なくまとまっているものの、1冊あたりのページ数は多く、実は総ページ数では小学館、集英社を上回っています。
にもかからず、価格も安く設定されています。
このような圧倒的なコストパフォーマンスで、日本史の学習漫画で一番よく売れているのはこの角川版なのです。
さらに2022年末には本編に新刊「日本の歴史 16 多様化する社会 平成時代~令和」が追加され、全16巻となっています。これに伴いセット組も新しくなっています。



どちらかというとストーリー重視ですが、集英社版がマンガとしての「面白さ」を狙っているのに対し、角川版は歴史の「流れ」を捉えようとしており、学校の授業を補完するのにうってつけの内容です。
さらに角川版は、本編16冊のほかに、別巻として「よくわかる近現代史」という全3冊のシリーズが出ています。歴史学習ではどうしても近現代史が手薄になりがちですが、そこもバッチリ押さえられるというわけです。
他社版で揃えた場合でも、この別巻だけ購入して近現代を補うこともできます。



「よくわかる近現代史」「別巻 歴史まるわかり図鑑」を含めた箱セットもあります。全20冊のセットです。


また毎年、年末頃になると中学受験に役立つ特典をつけた限定セットが発売されています。定価は上記セットと同じなので、おまけの分だけ単純にお得です。2022年末発売セットは下記5大特典がつきます。「関ケ原の戦い」「世界遺産マップ」がこれまでになかった新しい特典です。
・特典1 【戦国すごろく】織田信長・豊臣秀吉・徳川家康・武田信玄・上杉謙信になって、応仁の乱から大阪夏の陣までの歴史的な出来事をすごろくで体験! 目ざせ天下統一!
・特典2 【戦国武将のぼり旗デザイン しおり定規5枚セット】織田信長・豊臣秀吉・明智光秀は家紋を使用。武田信玄・真田幸村はのぼり旗を忠実に再現!戦国時代がキミの手の中に!
・特典3 【関ヶ原の戦いパノラマ大図解】天下分け目となった関ヶ原の戦い。東軍・西軍の布陣図や有力武将27名のプロフィール、当日の時間経過などを1枚のポスターに! 合戦の行方を目撃せよ!
・特典4 【近現代史まるわかりすごろく】家族や友達と一緒に楽しく遊ぶだけでむずかしい近現代史の流れが自然に身につく! 新型コロナや2020東京オリンピック・パラリンピックまで入った最新版!
・特典5 【まんがでめぐる!世界遺産マップ】日本にある世界遺産を完全ガイド! 『日本の歴史』まんがコマとともに遺産にまつわる歴史や背景を楽しく学べます。受験対策にもピッタリ!

学研「DVD付き NEW日本の歴史」


学研版は売れ行きの面では他社に遅れを取っている印象がありましたが、2021年2月に大リニューアルを仕掛けました。なんと全巻にDVDが付録されます。もともと刊行されていたシリーズと本編は特に変わりませんが、DVDが新たに追加される形になります。またハードカバーからソフトカバーへ変更され、サイズも菊判からA5判へとやや小ぶりになりました。
学習図鑑の世界ではDVD付きがスタンダードになっていますが、学習まんがにDVDがつくのは初めての試みで、人気次第では他社に広がっていくでしょう。
NHKの資料映像などを素材として使用しているということで、漫画とあわせて歴史への興味が盛り上がるのは間違いないでしょう。
DVD以外の特長としては、もともと学習参考書を手がけている出版社だけに、巻末資料が充実していることです。資料部分がかなりの割合を占めており、きちんと読み込めば、ほかの参考書は不要になるでしょう。小学館版が漫画の中で学習しようとしているのに対し、ストレートに学習参考書的資料がついているわけです。
巻数はコンパクトに収まっており、刊行時期も新しいため、フルカラーで見やすい絵柄です。
別巻2冊は2021年発売のDVD付きの箱セットには収録されません。こちらも資料が充実した内容で、図鑑好きの子どもはずっと眺め続けることでしょう。
以前からに刊行されているハードカバー版箱セットは別冊も含めた14冊セットでした。こちらも引き続き販売されているようです。


講談社「学習まんが 日本の歴史」


講談社からも新しいシリーズ「学習まんが 日本の歴史」が2020年7月に刊行されました。
角川のシリーズと同じく、B6判ソフトカバーのコンパクトなサイズです。しかし、既刊のシリーズに対抗してか、総ページ数は他社を上回り、ナンバーワンです。
まず目を引くのは各巻冒頭の図録です。このコーナーだけでなかなかのボリュームがありますが、ビジュアルでその巻の内容を予習し、その上でマンガ本編に入っていく流れとなっています。
また、ページの枠外に「マメ知識」として受験に役立つ内容や歴史に興味を持てるトリビアが書かれているのですが、これがなんと全ページに書き込まれていて、情報量は膨大。中学受験、高校受験、大学受験まで視野に入れて作られているようです。
また、他社はほぼ無名の漫画家を起用しているのに対し、講談社の週刊・月刊漫画誌で活躍した経験のある人気作家を起用しており、画力でも他のシリーズを圧倒しています。
まだ刊行されたばかりですが、これはもしかすると、現時点の王者・角川を超える人気シリーズになるかも、と思いました。
セット内容はこれまで本編のみの20冊セットでしたが、2022年末から別巻2冊を含む全22巻セットにリニューアルされました。
セットには特典として「歴史人物データカード全120枚」「日本史重要人物イラスト年表」「47都道府県早わかりデータBOOK」「知っておきたい!日本の史跡・名所・名物こだわりMAP」がつきます。

まとめ

というわけで、各社版を簡単におさらいすると

小学館:2022年12月に新版刊行。高校日本史教科書の定番・山川出版社の監修で受験対策を意識した内容にリニューアルされています。ソフトカバー。
集英社:B6判ソフトカバー。近現代史が充実。ストーリー展開重視。ソフトカバーのコンパクト版がメインになっていますが、刊行当初からのハードカバー版セットも入手可能。内容はいずれも同じ。丈夫な製本を希望される方には唯一の選択肢となります。
角川:B6判ソフトカバー。場所を取らずコンパクトで価格も安い。別巻の近現代史もあり。歴史の流れを重視。2022年末に平成~令和編が1冊追加されました。
学研:A5判ソフトカバー。学習まんが初のDVD付き。本編は巻末資料が充実。学習重視。参考書の代わりになる。以前から販売されている菊判ハードカバー版はDVDなし。
講談社:B6判ソフトカバー。価格を抑えつつも、マメ知識欄など情報量が多く、ページ数も最大。著名な人気漫画家を起用。

まあ、正直なところ、熱心に読み込むお子さんであれば、「学習」という観点ではどれを買ったところでたいした違いはないかと思います。

無料 試し読み電子書籍

なお、ぞれぞれのシリーズのイラストの雰囲気について、実際のところを確認されたい場合は、各公式サイトで試し読みをでき、また無料のお試し版を電子書籍(Kindle)で読めます。










Amazon商品ページ一覧表

Amazonで「日本史学習まんが」を検索すると、大量の商品がヒットします。ここに紹介したシリーズでもいろいろバージョンがあります。
販売終了商品と混同する可能性もあるため、過去の主な商品を簡単にまとめます。

小学館
小学館は2022年12月に全面リニューアルします。それ以前のセットは下記のものでした。

 2018年に発行された「平成の30年」を含むセット。(ちなみに当ブログではこれまでこれをイチオシしていました。詳しくはこちらの記事を)

KADOKAWA
角川版は2022年末に第16巻が刊行されるまでは全15冊でした。

 2021年末刊行の最新セット。

講談社
2021年末までは別巻を含めない20冊セットのみが販売されていました。2022年からは別巻もセットされるようになっています。

番外:大人向け文庫版

以上、お子さん向けのシリーズをご紹介しましたが、電車の中で大人が読むにはやや抵抗があります。
子どもだけでなく、自分でも読みたいというお父さん、お母さんには文庫版が出ています。

【角川文庫】


最も売れているシリーズである「角川まんが学習シリーズ」がそのまま文庫版になっています。
児童向けではなく、一般向けという形で刊行されていますが、イラストや字が小さくなり、カラーページもモノクロになっていることさえ気にしなければ、価格も安く、コンパクトに揃えることができます。
全巻箱入りセットも発売されています。




【集英社文庫】




集英社文庫からは「日本の歴史」と「世界の歴史」も出ています。
集英社の学習漫画シリーズは何度か改訂されていますが、この文庫に収録されているのは20年ほど前に刊行されたバージョンです。とはいえ、小中学生が学ぶレベルの歴史が10年や20年程度で大きく変わるわけではなく、大人がいま読んでも一向に差し支えない内容です。
コンパクトにまとまっており、場所を取らないし、価格も安いしで、かなりよく売れているようです。

【中公文庫】
さて、中公文庫からは2020年11月より、石ノ森章太郎版「マンガ日本の歴史」の新装版が刊行されています。これは全55巻という規格外のボリューム。20年ほど前にも一度中公文庫に収録されましたが、その新装版です。
大人向けに描かれた作品のため、小学生にはやや難しいかもしれませんが、文句なしの画力と確かな時代考証で平成元年の刊行開始時にはベストセラーとなっています。
子ども向けの学習漫画では満足できない、歴史好きのお子さんはこちらをどうぞ。



箱セットも順次刊行されています。
文庫 新装版マンガ日本の歴史 1~12巻
石ノ森 章太郎
中央公論新社
2021-03-25



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学習漫画「世界の歴史」オススメはこれ!【2023年最新情報】人気4大シリーズを比較


はじめに

以前の記事で学習漫画「日本の歴史」の選び方をご紹介しました。

学習漫画「日本の歴史」買うならおすすめはこれ!人気5大シリーズを比較

今回はその「世界の歴史」編です。
ところが、世界の歴史に関しては、日本の歴史ほどたくさんの種類は出ていないんですよね。
また、読者の方も日本の歴史ほど熱心ではない印象があります。
おそらく「日本の歴史」は小学生から学習するものの、「世界の歴史」となると本格的に学ぶのは高校に入ってからであり、大学受験対策として勉強する人が多いため、「高校生になっても学習まんが??」というイメージがあるためではないでしょうか。

これについて筆者は「歴史については高校生でもマンガで勉強すべし」と考えています。
というのは、筆者自身も大学受験のときは学習漫画で世界史を覚えたんですよね。
教科書の文字を追うだけでは膨大な人名を覚えるのは不可能。物語に落とし込んで視覚的に理解できるマンガは、歴史学習にうってつけです。これで流れを理解した上で、教科書や資料集で細部を詰めていけば受験勉強は一丁上がりです(ホントです)。

というわけで、「世界の歴史」も「日本の歴史」と同じく、小学生のうちに買って大学受験まで繰り返し読んで大事に手元へ置いておくのがおすすめですが、それでは何を買えば良いのか?
今のところ、有力なシリーズは次の3社です。




さらに、2021年2月にKADOKAWAからも新シリーズが発売されました。
KADOKAWA版の「日本の歴史」は他社よりコンパクトな装丁と、リーズナブルな価格で人気がありますが、「世界の歴史」も同じスタイルです。



では、シリーズを一つ一つご紹介していきます。

学習漫画「世界の歴史」人気4大シリーズ

集英社 学習まんが 世界の歴史 全22巻セット




公式サイト:http://kids.shueisha.co.jp/sp/sekainorekishi/
実は「世界の歴史」の学習漫画を一番最初に発行したのは集英社です。筆者が大学受験のときに読んでいたというのは、集英社から出た最初のバージョンでした。以前は、世界史のマンガは集英社以外に選択肢がなかったわけです。
それから何度か改訂されているため、イラストはずいぶんと洗練されてきました。
集英社版はパイオニアらしく、「学習」と「漫画」とのバランスが取れた内容です。高校で学習する世界史の流れに沿っており、物語のあいまに挟まれる解説やコラムも充実しています。小学生から高校生まで、楽しみながら学習できる内容です。
セットの特典は時期によって変わります。以前に出たセットの在庫が残っていることもあるので、Amazonでチェックしてみてください。

なお、集英社からは同じシリーズとして「中国の歴史」も全11巻という本格的なボリュームで刊行されています。
中国史の学習漫画は集英社版が唯一です。西洋史以上に日本文化には深く影響しているものであり、また「三国志」「項羽と劉邦」「楊貴妃」など馴染みの深いエピソードも満載なので、学校での授業や受験とは別に、読んでおくとよいでしょう。筆者が子どものころに、こちらの旧バージョンが刊行され、親に買ってもらって何度も繰り返し読んでいました。



KADOKAWA 角川まんが学習シリーズ 世界の歴史 全20巻

2021年2月に発売された新シリーズです。
公式サイト:https://mangagakushu.kadokawa.co.jp/sekainorekishi/

「日本の歴史」では後発ながら最も人気があるシリーズとなってしまったKADOKAWAの学習まんが。いよいよ世界史のシリーズが発売されました。
全20巻のうち11冊が近現代史という、大学受験まで使える内容です。
世界史の学習まんがでは唯一、B6ソフトカバーのコンパクトな装丁です。全20冊の大ボリュームと手頃な価格で、世界史分野でも人気シリーズとなることと思われます。
本編のみの定番セットとは別に、別巻1冊を加えた特典付き全21冊セットも発売されています。
2022年末発売セットの特典は
・特典1
【世界史まるみえゲーム[1929~45]】
二択問題に答えて楽しくゲームを進めるうちに、第二次世界大戦の5つの国の動きがしぜんに身につく!
・特典2
【ユーラシア大冒険すごろく】
マルコ=ポーロ・イブン=バットゥータ・鄭和・天正遣欧少年使節の、13~16世紀の4組の冒険者たちのユーラシア旅行をすごろくで体験!
・特典3
【世界の偉人 名セリフ付箋】
ブッダ・ルイ14世・チャーチルの名セリフが入った付箋3本セット…キミならどう使う?
とのことです。本編の内容は定番セット同じです。

小学館 学習まんが 世界の歴史 全21巻セット


2018年に刊行された新しいシリーズです。
全17巻の本編と、全4巻のイスラム世界編で構成されており、従来はそれぞれセットとなっていますが、全21巻のセットが発売されました。

このシリーズの一番の特徴は、「山川出版社」が監修しているという点ですね。
小学館の本なのに山川出版社ってどういうこと? と思われるかも知れませんが、山川出版社は歴史書の刊行で有名な出版社です。日本の高校で最も使われている日本史、世界史の教科書も山川出版社が発行しており、大学受験用学習参考書も歴史については山川出版社が一強です。
というわけで、高校生にとっては安心感のあるブランドですが、では小学生には難しすぎるのか?
これが、内容を読むと全くそんなことはありません。むしろ、マンガとしては各社の中でも最も小学生でも読みやすい内容なのではないかと感じました。
小学生のうちから親しみつつ、大学受験対策としても外さない。そんなシリーズに仕上がっています。

2018年に刊行された本編に加え、2021年末にイスラム諸国のみをまとめた別巻も出ました。
これは大学受験どころか、社会人が読んだ方がよい状態になっています。
全4冊で「イスラム世界」「オスマン帝国」に特化した内容です。
本編、イスラム世界編、それぞれのセットもあります。

学習まんが世界の歴史全巻セット
小学館
税込17,993円
2018-11-29



 



学研 学研まんがNEW世界の歴史 14巻セット




公式サイト:https://gakken-ep.jp/extra/manga/world/

学研版はフルカラーの美麗なイラストに目を奪われますが、最大の特徴は「日本の歴史」と同じく、充実した巻末資料です。
マンガで流れを押さえた後は、本格的な参考書レベルの巻末資料でしっかりと歴史の学習を、という形になっています。
本編12巻+別巻2冊の全14巻セットが基本で、時期によっては特典が付きます。特典内容も時期によって異なりますし、以前に出たセットの在庫が残っていることもあるので、詳細はAmazonなどでチェックしてください。

まとめ

というわけで、「世界の歴史」となると3社とも大学受験まで意識した作りになっていますが、その上で特徴をまとめるとこんな感じでしょうか。
集英社……小中学生にも親しみやすく、高校レベルの解説も充実。
KADOKAWA……2021年2月発売の最新シリーズ。近現代が充実。「日本の歴史」シリーズはシェアナンバー1なので、世界の歴史も期待されます。
小学館……山川出版社の監修で、大学受験まで安心。小学生にも読みやすい。他社よりも安い価格設定。
学研……マンガ部分は小中学生向けだが、巻末資料は高校生向け参考書レベル。

無料 試し読み電子書籍

ぞれぞれのシリーズのイラストの雰囲気について、実際のところを確認されたい場合は、各公式サイトで試し読みをでき、また無料のお試し版を電子書籍(Kindle)で読めものもあります。以下はKindleダウンロードページヘのリンクです。






学研版は、現時点で第1巻を無料公開していますが、ずっと無料で配信し続けるのかはわかりません。

おまけ

「日本の歴史」と同じく、集英社から以前出ていたバージョンの「世界の歴史」は集英社文庫でも読めます。実はこれ、大人が世界史を再学習する本として、隠れたロングセラーになっているのです。



高校生にもなって、児童書で勉強するのはちょっと……という方は、こちらの文庫版をおすすめします。元版は15年以上前に刊行されていますが、歴史の大きな流れはその程度で変わったりはしません。

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「太陽を盗んだ男」のシナリオを収録:『長谷川和彦 革命的映画術』(A PEOPLE発行)

202210長谷川和彦038

7月にとんでもないものが出ていたのですが、全然気づいていませんでした。
渋谷のユーロスペースで長谷川和彦の特集上映が行われることは何かでチラッと目にしていたのですが、それを記念した本が出版されていたとは。
東京から離れて暮らしていると、こういう情報にほんと疎くなってしまいます。

長谷川和彦 革命的映画術
A PEOPLE株式会社
ライスプレス
2022-07-19


日頃、書店の映画コーナーは熱心にチェックしているのですが、こんな本は見かけたことがありません。確認すると、扱っている書店も一部あるようですが、基本的にはAmazonでしか販売していないということでした。一般の書籍と同じ流通には乗せていないようです。
なんとなんと。
Twitterでもこういう本が出ると騒ぎそうな方たちをフォローして頑張って情報収集していたつもりですが、なぜかほとんどつぶやかれていませんでした。

詳細な内容はAmazonの商品情報に目次があるのでそちらを参照いただくとして、長谷川和彦が関与した映画の全作品レビューと、監督作「青春の殺人者」と「太陽を盗んだ男」のシナリオが収録されています。

個人的に重要なのは「太陽を盗んだ男」のシナリオ!
実はこのシナリオ、これまで公刊されたのは知る限りでは1度きりでめちゃくちゃ入手困難なのです。
筆者は映画のシナリオを読むのが好きで、気に入った邦画については雑誌や書籍に掲載・収録されたものを買い集めています。
「青春の殺人者」はこれまで1976年版『年鑑代表シナリオ集』『日本シナリオ大系 第6巻』『田村孟 人とシナリオ』に収録されており、入手はそれほど難しくありませんでした。
ところが「太陽を盗んだ男」を収録した書籍は1979年版『年鑑代表シナリオ集』のみ。古書価もかなりのものになっています。

そんなわけで筆者はこのシナリオを読めずにいたのですが、この『長谷川和彦 革命的映画術』に収録されているということで、慌ててAmazonで購入しました。
いや、危なかったですね。刊行が7月なので、この手の本は売り切れても仕方ありません。

今回収録されたのは最終稿ということですが、読んでみるとなんとなくアドリブでやっていたのかな、と思うシーンについてもシナリオで詳細に描写されていたりして、なるほど細かいところまで予めきちんとした設計されていたのだとわかります(ゲリラ撮影されたと言われるシーンもほぼシナリオ通りに撮影されてます)。

というわけで、今のところはAmazonでも「在庫あり」になっているので、同じくずっと探していたという方はこの機会に確保されておくことをおすすめします!

みすず書房「日本の精神鑑定」読了

日本の精神鑑定

ウワサを聞いて、一度読んでみたかったみすず書房「日本の精神鑑定 増補新版」。
昭和から平成初期にかけて発生した歴史的事件についての精神鑑定を集めた本です。
収録された事件は以下の通り。(リンク先は該当事件のWikipedia記事です)
犯罪史に残る大きな事件がずらっと並んでいます。
ほとんどの事件が、実際の裁判に提出された精神鑑定書そのものを収録しています。
これが、素人が読んでも面白い。
基本的には論文のような硬く正確な記述ですが、場合によってはなかなか文学的に仕上げられていたりもします。
本書自体は出版社がみすず書房であることからもわかる通り、刑法、精神医学、心理学などの研究者向けにまとめられた専門書なのですが、私のような単なる犯罪ノンフィクション好きが手を出してもかなり興味深い一冊となっています。

なかでも、やはり一読の価値があるのは阿部定、金閣寺、永山則夫あたりでしょうか。
いずれも供述が一問一答で並んでいたり、詳細な犯罪事実が綴られていたりで、生々しい内容です。
阿部定は、犯罪事実は概ね映画などで描かれているとおりですが、すべての行動には一応、説明がつく事情があり、意外とマトモな精神状態だったと知りました。
一方の金閣寺は、「金閣寺の美しさに嫉妬した」といった文学的な解釈は本人の供述で明確に「いいえ」と否定され、随分とだらしない即物的な動機が語られています。

というわけで、事件関係者に対しては不謹慎ではありますが、読み物として抜群の面白さです。
しかし、これが高い!
もともと昭和48年に刊行された「日本の精神鑑定」という本があり、平成11年に刊行された「現代の精神鑑定」と合本にして今回の「日本の精神鑑定 増補新版」となっています。
専門書2冊分のボリュームなので1200ページ以上と非常に分厚く、価格は税込み19800円也。

実は私は自分では買わず、図書館で借りました。
ところが、住んでいる市には図書館には10館くらいあるにも関わらず、どこにもこれが所蔵されていなかったんですね。
そこで、購入してもらうべくリクエスト。3ヶ月くらい待ってようやく用意できたと連絡をもらえました。
こんなにも予算を使わせて申し訳ないという気分と、いやいや人口100万人を超える市の図書館がこれを一冊も蔵書してないってのはあかんやろ、と逆に良い事をしたような気分とがせめぎ合ってますが、せっかく買ってもらったからにはちゃんと読もうと、10日間ほどかけて頑張って読みました。


弩級の奇書「冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか」(管賀江留郎・ハヤカワ文庫)

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2016年に洋泉社から刊行された「道徳感情はなぜ人を誤らせるのか―冤罪、虐殺、正しい心」が改題され、ハヤカワ文庫ノンフィクションに収録されました。
単行本が出た際にもかなり評判になっているのことは知っており、書店で何度か手には取っていたのですが、タイトルからいまいち内容を想像できず、重量級の雰囲気に恐れをなしたこともあって見送っていました。

このたび文庫化されたということで改めて手に取ってみると、装丁からして「タダモノでない」というオーラが漂っており(まあそれは単行本のときもそうだったのですが)、また内容についても興味を持てそうなものであると確認できたため、買ってきました。
 
いや、これはとんでもない本ですね。
文庫版のあとがきで著者は「そもそも、本書は『白鯨』や『黒死館殺人事件』の如き文学作品のつもりで執筆しました。」と記していますが、まさに!
個人的な事情ですが、「白鯨」について以前に下記の記事でこれがいかにとんでもない「奇書」であるかを紹介し、なおかつそこで「黒死館殺人事件」と比較していたということがあるため、本書のあとがきを読みながら、「うんうんうん」と、強くうなづいてしまいました。

「白鯨」を読破するなら、おすすめの文庫はどれ?

裏表紙に記載の内容紹介を見ると以下の通りとなっています。
18歳の少年が死刑判決を受けたのち逆転無罪となった〈二俣事件〉をはじめ、戦後の静岡で続発した冤罪事件。その元凶が、“拷問王”紅林麻雄である。検事総長賞に輝いた名刑事はなぜ、証拠の捏造や自白の強要を繰り返したのか? アダム・スミスからベイズ統計学、進化心理学まで走査し辿りついたのは、〈道徳感情〉の恐るべき逆説だった! 事実を凝視することで昭和史=人類史を書き換え、人間本性を抉る怪著。
ということで、一見、冤罪事件を取材したノンフィクションと思われますが、実はそれは全く入り口に過ぎません。
あまりに情報量が多すぎて、一回読んだだけでは頭の中で内容を全然整理できないのですが、事件に関わる人物の一人ひとりについて、常軌を逸した熱量で文献を渉猟していきます。
この結果、内容紹介にある通り「昭和史=人類史を書き換え、人間本性を抉る」という次元にまで到達してしまうのですが、正直なところ、脇道に入り込みすぎて、何を読んでいるのか途中でワケがわからなくなってくることもしばしばです。
これぞまさに「白鯨」や「黒死館殺人事件」の世界。

ただし、これは書き方を真似たというわけではなく、「『白鯨』のような例があるから、こういう書き方でも許される(あるいは、読者がついてこられる)だろう」という精神的な拠り所になっていたということかな、と思われました。
というのは、著者がこれだけ細部に執着するのには理由があり、世の中にあふれる以下のような本、すなわち、一次資料に当たらず受け売りで書かれた本、事象に関連性を見出し物語として図式的理解に落とし込んでしまう本といったものは、冤罪事件と本質的に同根の人間の本性から生み出されている、と本文中でしきりに繰り返しているのです。
このような批判を展開しているからには、本書自体は必然的に百科全書的な書き方にならざるを得なかったわけです。

ともかく、中途半端な文字数で書評など書けない、超弩級の内容でした。
みすず書房あたりが、何千円という価格で何十年も版を重ねているような古典的名著と比較しても全く劣らない、現代の名著です。



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筆者:squibbon
幼稚園児の頃から40を過ぎた現在に至るまで読書が趣味。学生時代は読書系のサークルに所属し、現在も出版業界の片隅で禄を食んでいます。
好きな作家:江戸川乱歩、横溝正史、都筑道夫、泡坂妻夫、筒井康隆、山田風太郎、吉村昭。好きな音楽:筋肉少女帯、中島みゆき。好きな映画:笠原和夫、黒澤明、野村芳太郎、クエンティン・タランティーノ、ティム・バートン、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・フィンチャー。
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