
まるきり反響がないため中断していた「ゼロ年代名作映画」のコーナーですが、久しぶりに。
「プレデター」シリーズの最新作「ザ・プレデター」の公開が迫っていますが、個人的にはこのシリーズの最高傑作は2004年の「エイリアンVSプレデター」だと思っています。
この頃、瞬間的に「VSもの」が流行りました。
前年には「フレディVSジェイソン」が公開されました。
「13日の金曜日」はもともとパラマウント映画、「エルム街の悪夢」はニューライン・シネマが製作しており、ゴジラとガメラのようなもので、同じ立ち位置の人気者でありながら製作会社の壁の阻まれて、それまでは出会うことがありませんでした。
ところが、「13日の金曜日」シリーズの権利がニューライン・シネマへ売却されたことから対決の企画が動き始めました。
そんなこんなで公開された「ファン待望の対決」でしたが、個人的な感想としては画面が暗すぎていまいち何が起こっているのかよくわからず、面白いとはとても言えませんでした(あの大傑作「ジェイソンX」の直後だったのでなおさら)。
それも頭にあって、この「エイリアンVSプレデター」も観る前は全く期待はしていませんでした。
どちらも20世紀FOXの人気者同士なので権利関係は問題ないはずでしたが、エイリアンの方が強いに決まっているし、どっちも意思があるとは思えない暴れ方をしているので、ストーリーを作るのは無理だろう、ということで。
ところが! これが無茶苦茶面白かったんですね。
プレデターはいつの間にやらすごく「いい人」になっていて、人間と共闘してエイリアンと戦ってくれます。味方にしたらこれほど頼もしい人はいない!
ヒロインとジェスチャーでやり取りするシーンなんか、本当に最高です。チューバッカなみに可愛いやんか!
というわけで、それまで「プレデター」シリーズにはそんなに思い入れはなかったのに、シュワルツェネッガー主演の1作目から全てのDVDを揃え直し(当時流行の「アルティメット・エディション」で)、プレデターのフィギュアまで買いましたとも。こんなにかっこいい戦士はいねえよな、と思いながら。「ジェイソンX」を見たときと同じくらい興奮したというわけで、振り返ってみると、俺の映画人生で一番幸福だった時期はこの前後数年だよな、とまで思ったりします。
というわけで、エイリアン、プレデター、どっちのシリーズから見ても正統的とは言えないかなりふざけた設定の映画ですが、どっちのファンも熱狂できること間違いない、大傑作です。
新作公開のこの機会にお見逃しなく!