備忘の都

40年間の読書で得た偏った知識をツギハギしながら、偏った記事をまとめています。同好の士の参考に。

コラム

家電運が悪すぎる

先日、パソコンを購入しました。
以前の記事にも書いたとおり、筆者はできるだけハイスペックなパソコンを買って10年くらい使い倒すという方針で、今回はちょうど10年ぶりの買い替えです。
某BTOショップで満足できる機能のものを納得できる価格で注文でき、ウキウキしながら開梱したわけですが……なぜかモニタが表示されない。。。

最初にメーカーのロゴは現れたので、結線には問題ないはずなのですが、その後、Windowsのロゴが出ない(信号なしの状態)。購入後最初の電源投入で、電源ランプも点灯し、アクセスランプも点滅しているためこれは、電源ボタン長押しなどでうかつに電源を落とすとやばいな、としばらく様子を見ましたが、モニタに現れる様子はなし。やむをえず、電源を落としました。
改めて電源を入れると、今度は何事もなく起動。
ホッとしつつ、セットアップを進め、あれこれインストールしたりして、再起動を何度かかけていると、なんとまたモニタが表示されない症状が!
そんな感じで、10回に1回くらいの頻度でモニタが映りません。
メーカーへ連絡すると「送り返してくれ」という話になり、お盆明けに発送することになりました。

まあ買ったばかりで、前のパソコンも取ってあり、バックアップも問題ないので、大したダメージではないのですが、それにしてもこれまでの人生、電化製品の当たりが本当に悪すぎる。

以下、これまでの人生で保証期間内に故障したものリスト(覚えている範囲で)。

・学生時代
 CDラジカセ……CDの読み込みができなくなる。
 ワープロ……懐かしの専用機。キーボードの入力ができなくなる。
 プリンタ……初めて買ったパソコンと同時購入したプリンタ。初っ端から激しく紙詰まり。
・就職後
 ミニコンポ……CDのトレイが動かなくなる。
 2代目パソコン……ハードディスクの動作が異常で、念のため交換。
・結婚後
 冷蔵庫……購入から1年経つ直前にコンプレッサーが故障。気づいたときには大量のハーゲンダッツが溶けていた。全取替。
 テレビ……購入後、配達・セッティングをしてもらい、電源を入れたら全面緑色で点灯。そのまま持ち帰り。
 クーラー……購入後数年経っていたものの、メーカー保証期間内にコンプレッサーが故障。室外機が激しく振動。

なんか、他にもあったような気がしますが、パッと思い出せるだけでこんな有様。
妻は通常、保険とか保証は「余計な金がかかるから要らん!」という主義なのですが、家電を買うときだけは筆者の当たりの悪さをよく心得ているため、念入りに保証に入ります。
そんなわけで、また実績を積み上げてしまった……

今回は、印象としてはビデオカードの問題かな、という気もするので、改めてセットアップすることになると面倒だし、これまで使っていたパソコンのビデオカードを外して、そのまま何食わぬ感じで使い続けようかな、とも考えましたが、下手なことをして初期不良と認めてもらえなくなるのも怖いので、さっさとメーカーへ連絡することにしました。
ただ、現象の頻度がそれほどでもないため、メーカーで検証したとき、ちゃんと再現してくれるか、それがちょっと心配。まあ、そのまま永久に再現しないなら、それはそれでよいのですが。

筑摩選書「ベストセラー全史【現代篇】」澤村修治

201907ベストセラー全史328

筑摩選書から先月刊行された「ベストセラー全史【現代篇】」。個人的は非常に興味深い内容で、あっという間に読んでしまいました。

1975年生まれの筆者の母はかなり本好きで、家には大量の本がありました。
文学少女の延長のような読書傾向で、島崎藤村やら志賀直哉、現代作家では遠藤周作や有吉佐和子などを愛読していましたが、かなりのミーハーでもあり、世間で売れている言われる本はいちいち、買ってきていました。
そんなわけで、実家の本棚には70年代から80年代のベストセラーがズラッと並んでいたわけですが、子どもの頃はそんなことは全然知りません。単純に母はそういう本が好きなんだろうと思って眺めていました。
「窓ぎわのトットちゃん」はもちろん(というか、この本は筆者も大好きですが)、「ちょっとキザですが」「気くばりのすすめ」「積木くずし」「複合汚染」、さらには「サラダ記念日」まで。母と祖母とが「サラダ記念日」の話で盛り上がっていたのも懐かしい思い出です。
タイトルを眺めながら、ずっと「母の好みがよくわからない」と思っていたのですが、答えは明確。「ベストセラーが好き」だったんですね(もしかすると、遠藤周作や有吉佐和子も、売れているから、というので読んでいたのかもしれません)。

一方で書店へ行くと、当時はまだカッパ・ブックス、ワニ・ブックス、ノン・ブックス、プレイブックスなどの「ブックス」ものが大きく棚を占めていました。「冠婚葬祭入門」「算命占星学入門」「ノストラダムスの大予言」なんかのシリーズがズラッと並んでおり、「こんな本がそんなに読まれているのかなあ」と不思議に思いながら眺めていたわけですが、それらも実はかつての大ベストセラーだったわけです。

本書「ベストセラー全史」を読むと、これら戦後の歴史に残るベストセラーについて、出版に至る経緯やどういった販売戦略を取ったのか、どのような読者に受けたのか、と言ったことが紹介されており、残像のみだった子どもの頃の記憶が鮮明に蘇ってくる気分になりました。

さらに、著者が狙っていたのかどうかわかりませんが、実は物語としても面白い仕上がりです。
カッパ・ブックスを率いた神吉晴夫の遺伝子が、光文社の労働争議により拡散。これによって各社でブックスブームが巻き起こり、それが近年の新書ブームの遠因となる……という壮大なストーリーが流れています。

一方で気になった点としては、ごく一部を例外として「文庫」を対象外としているため、角川春樹がほとんど登場しません。索引を見ると、名前が出てくるのは1回だけ。「サラダ記念日」の企画が河出書房新社より先に角川書店内で上がったものの、角川春樹が却下した、というエピソードのみです。
角川文庫のメディアミックスは、出版社の営業戦略を根底から変え、現在に至るもこれを超えるものは現れていない、というくらい歴史的なものだったと思いますが、そのあたりには全く触れていません。
まあ、文庫の話を抜きでもこれだけ大部の本になっているので、そこまで話を広げると収拾がつかなくなると言うことだったのかもしれませんが、著者が角川春樹のことをどのように評価しているのかは気になるところです。

それはともかく、戦後の出版史に興味のある方であれば、いろいろ興味深い読み物です。
今月、【近代篇】も刊行されていますので、引き続きそちらも読んでみようと思います。





小学1年生の次男が幽霊を目撃

今日未明、午前3時頃のこと。
この春から小学校へ上がり、自分のベッドで一人で寝るようになった次男の部屋から、「うわぁっー!」という、ものすごい悲鳴が聞こえてきました。
寝ぼけているんだろうと思いつつ覗きにいってみると、ベッドの横に呆然と座り込んでいます。
なんだベッドから落ちたのか、と思って、トイレへ連れていっておしっこだけさせると、もう一度寝かしつけました。

朝になってから、夜中に起きちゃったね、と声をかけると、はじめうちはあまり覚えていない様子だったのですが、急に思い出すと
「カーテンのところに知らない人の足があったから、ビックリしちゃった」
などと言い出すのです。そして淡々と
「でもね、ぼくがキャーってさけんだら、すぐに逃げちゃったから怖くなかったよ」
と続けます。

おいおい、それってむちゃくちゃ怖い話やんか。
朝の食卓は大騒ぎになりましたが、妻は、息子が怖がって、もう自分の部屋では寝ない、と宣言するのを恐れているのか「怖い夢を見ちゃったんだね」とか「オバケだったら足が無いはずだから、それはオバケじゃないよ」とか、一生懸命慰め、最終的には本人も「きっと、昨日寝る前に鬼太郎を見てたから、怖い夢を見ちゃったんだ」と納得していました。
しかし、いやいや、これはまぎれもなくオバケでしょう!

「足」と聞いて、私が思い出すのは、15年ほど前にあった一件です。
当時は東京で、新築のビルの中に開所したばかりの事業所に勤務していました。
ある日、女性スタッフが倉庫へ行って、戻ってくると、顔が真っ青になり、ぐったりとしているのです。
急に気分でも悪くなったのかと尋ねると「いや、大丈夫です、大丈夫です」と言いながら、やはり青ざめて冷や汗までかいています。周囲はみな心配して「少し横になったら……」などと声をかけていると、「実はイヤなものを見てしまって……」と言い出しました。

何を見たかというと、倉庫の棚の間から
「ゲートルを巻いた足」
がゴロンと突き出していたというのです。

怪談好きの私としては、それを聞いて「キタッー」と叫びたいくらい興奮したものですが、当の本人はずっと青ざめたままで、すぐ隣で大喜びするのは憚られる雰囲気でした。その後、この話はなんとなくタブーのような扱いになって、職場で口にする人はありませんでした。
そもそも、そのビルが立っているのは、かつて刑場があったという場所からほど近く、東京の怪奇スポット、という類の本を読むとその地域は必ず登場するようなところだったのです。
先輩の女性社員が退職する際、送別会の席で「休みの日に友人と一緒に建物の前を通りかかったので、ここが私の会社、と言ったら、友人は建物をジッと見つめて、あまり長いことここに勤めないほうがいいよ、と言われてしまった」などという話を披露していたこともあったりして、実はなかなか恐ろしい場所だったようです。

昔に聞いたそんな話を思い出したりして、朝からすっかり興奮してしまいましたが、私自身はこれまで怖い体験というのは全くないんですよね。
まあ、怖い目に遭いたいとは思っていないのでそれでいいのですが、次男は以前から、夜寝るとき、ふすまが開いたままだと「怖い怖い」と言ってなかなか寝ようとしませんでした。
なので、夏でも締め切った部屋で汗だくになって寝ていたものですが、単に幼いから怖がり、というだけでなく、もしかすると、いろいろ不思議なものが「視える」子どもだったりするのかもしれません。
とうとうの、俺の家族にそんな奴が現れたか、と怪談好きとしてはなかなか感慨深いものがあります。
引き続き彼の言動には注目していきたいと思っています。

現場写真
 DSC_0131


↓ ぜんぜん視えない人間としては、「そうか、視える、というのはこういうことなのか」というのがビジュアルでよく理解できる、非常に興味深い本。

視えるんです。 (幽ブックス)
伊藤三巳華
KADOKAWA/メディアファクトリー
2010-05-18


profile

筆者:squibbon
幼稚園児の頃から40を過ぎた現在に至るまで読書が趣味。学生時代は読書系のサークルに所属し、現在も出版業界の片隅で禄を食んでいます。
好きな作家:江戸川乱歩、横溝正史、都筑道夫、泡坂妻夫、筒井康隆、山田風太郎、吉村昭。好きな音楽:筋肉少女帯、中島みゆき。好きな映画:笠原和夫、黒澤明、野村芳太郎、クエンティン・タランティーノ、ティム・バートン、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・フィンチャー。
ブログ更新通知:https://twitter.com/squibbon19

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