201812天皇陛下の本心305

天皇は憲法で「国政に関する権能を有しない」とされているため、政治的な発言をされるのはタブーとなっています。
このため政策に対する感想・意見を直接的に発言することはありませんが、しかし「おことば」や行動によって、望ましい社会のあり方を表明することはしばしばあります。

実際に、その「おことば」をどのように読み解けばよいのか。
それに関連した本を2冊ほどご紹介します。



現在の天皇陛下のおことばを読み解く本です。
昭和天皇の評伝があれこれと書かれるようになったのは平成に入ってからで、存命中にはそのようなものはほとんどありませんでした。
いまの天皇陛下についても、グラビア中心の本はいろいろ出版されていますが、人間としての内面に迫る本はなかなかありません。
そのなかで本書で、公開されている「おことば」を手がかりに、その時々での陛下の「本心」を分析しようと試みています。
なにか大きな発見がある本ではありませんが、「おことぼ」の読み方を知ることできる一冊です。



こちらは昭和天皇についての本。
敗戦を境に「君主」から「象徴」へと立場を変えた昭和天皇。
戦後は政治には関わることが出来ないことになりましたが、一方で首相からの内奏などの機会に「御質問」という形で自身の考えを伝えていたと言われています。
薄い本なので、それほど重大な分析が行われているわけではないのですが、天皇と政治との関係を一端を垣間見られる興味深い内容です。
内奏や進講は現在でも行われていますが、閣僚らがその内容を明かすことはほぼありません。このため、何が行われているのかヴェールに包まれている状態ですが、将来的には平成の時代における「陛下の御質問」についてもじょじょに明らかになることが出てくると思われ、政策判断に陛下がどのように影響を与えたのか、議論が深まることでしょう。なかなか面白いテーマです。


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