201812スキー300
 
映画にスキーが登場することは割と珍しいです。
マリンレジャーを描いた映画は山のようにあるのに、冬のレジャーの代表であるスキーの方はなぜ?と思われるかもしれませんが、これには事情があります。
筆者もスキーは大好きなのですが、いつも思います。スキー場っていうのは、基本的に悪天候の場所に作られているんですよね。
スキー場のガイドなどを見ていると、澄み切った青空の下に純白のゲレンデが広がる写真ばかり見かけますが、実際にはそんな気持ち良いタイミングというのはシーズンを通してそれほど多くはありません。というか、そんなふうにずっと晴れていたら雪なんか降らないので、スキーは出来ないわけです。
ずっと雪が降り続き、吹雪になることも珍しくない。大規模なスキー場というものは、そういう場所に開発されています。

一方、映画撮影というのは天候が非常に重要です。
ハリウッドが映画産業の中心地となったのは、天候が安定しているから、ということが最大の事情だったりします。
したがって、悪天候のスキー場で気持ちいい晴天の画を狙うとなれば、ずっと「天気待ち」をすることになり、コストがかかります。
また、スキーは基本的に上から下へ向かって一方向にしか進めないため、滑走シーンでリテイクしようと思うと、そのたびにリフトで上がり直すことになり、これまた時間を食います。
というわけで、一本まるまるスキーという映画はもちろん、劇中にスキー場がちょこっと出てくる程度の映画すら、なかなかお目にかかれないということになります。

しかし、スキー好きとしては映画でもスキーを見てみたい。
そんなことを考えながら、探し回ってようやく見つけたスキー映画をいくつかご紹介します。
DVD紹介のリンク先はAmazonです。



言わずと知れたスキー映画の代表格。
1987年の映画なので、若い方はあまり見たことがないかも知れませんが、スキー好きが見てもかなり楽しめる名作です。
志賀高原がメインの舞台ですが、バックカントリーで万座まで走破するのがクライマックスとなっています。
カービングスキーが登場する前なので、ファッションを含めて、今のスキー装備との違いも面白く見られます(と言っても、この頃のファッションのままのおじさん・おばさんも未だによく見かけますけどね)。



古い映画になりますが、1966年の東宝映画。加山雄三主演、若大将シリーズの一本です。
加山雄三はスキーで国体に出場したこともあるほどの腕前であり、一時期、越後湯沢にスキー場を所有していたこともあります(加山キャプテンコースト。現在は閉鎖)。
時代が時代だけに、「私をスキーに連れてって」に比べるとかなりワイルドなスキーを見られます。
若大将は大学スキー部の主将という設定であり、世界中の山を巡りますが、クライマックスは苗場。加山自身がスタント無しでコースを滑る姿を空撮で捉えた映像は見ごたえがあります。
苗場までオープンカーで向かったり、ゲレンデで突然をギターを掻き鳴らしながら歌い始めたりなど、「若大将」らしいシーンも楽しめる映画です。



市川崑が監督した記録映画「東京オリンピック」はよく知られていますが、その8年後、1972年に開催された札幌オリンピックでも、篠田正浩監督による記録映画が作られています。
これも、現代の冬季オリンピックに比べると装備や会場の整備が全く異なっていてかなり面白い映像ですね。スケートも屋外でやっており、1975年生まれの筆者としてはなかなか衝撃的でした。
アルペンスキーの様子もたっぷりと収録されており、滑り方や板の長さが現代とはあまりに違うので、興味深く見られます。



いきなり、スキーとはぜんぜん関係なさそうな映画ですが、1974年・若山富三郎主演シリーズの最終編です。クライマックス、雪山での決闘シーンは山形蔵王で撮影されています。
襲いかかる柳生軍団は斜面をスキーで滑ってきて、迎え撃つ拝一刀はソリ仕様に改造した乳母車に仕込んだ機関銃で応戦する……というデタラメなシーンですが、スキー好きであれば興奮すること間違いなし。登場するスキーヤーの人数では邦画最大規模と言ってよいでしょう。



最後にこちらを。
映画というわけではなく、エクストリームスキーの映像を延々収録したものです。
これが本当に命知らずの、目を瞠るような過激なスタントばかりです。
筆者は15年ほど前、スキー用品店店頭のモニターに映し出されたこの映像に釘付けになってしまい、「このDVDが欲しい!」と調べ回って、ようやくこのDVDだと突き止めました。
暇つぶしに馬鹿げた映像を見たいときは、うってつけ。真似しようという気は全く起きません。

以上、筆者が気に入っているスキー映画をご紹介しました。


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