201806笠原和夫227

DVD化されていない映画には、全く理由が検討もつかないものも多いのですが、これもその一本。
これだけたくさんの任侠映画がDVD化されているのに、名作と言われる本作が放置されているのは、もしかして忘れられてるだけ?という気もします。

実は、筆者もこの映画は未見です。
といっても、見るが難しい映画ではなく、名画座でかかっていることもあり、東映チャンネルでもたまに流しているようです。また、Amazonビデオでも視聴が可能です。



まあ、こんな状態であればDVDにこだわらなくてもよいのかも知れませんが……。

筆者がこの映画を知ったのは、笠原和夫のシナリオ集「笠原和夫 人とシナリオ」に収録されたものを読んだからです。

笠原和夫 人とシナリオ
シナリオ作家協会
2003-12


このシナリオ集は、「仁義なき戦い」「県警対組織暴力」「博奕打ち 総長賭博」などの文句なしの代表作のほかは、ソフト化されておらず見づらい、ということも基準にしていたようで(編者のあとがきによる)、「日本暗殺秘録」などと並んで、「いのち札」も収録されていました。
「日本暗殺秘録」はその後、無事にDVD化されたのですが、「博奕打ち いのち札」は未発売のままです。
鶴田浩二と安田道代(大楠道代)の悲恋は、シナリオを読むだけで胸を打たれます。ラストシーンは原作にはない「血の川」の演出が有名で、これはぜひ見たいという気になりました。

ところが。
2014年末、奇しくも高倉健が亡くなった直後から、デアゴスティーニが「東映任侠映画傑作DVDコレクション」というものの刊行を始めました。
これは!と思い、予定ラインナップを確認すると、おお、ちゃんと「いのち札」が上がっているではないですか。
隔週刊なので、月に2号ずつという気の長い話ですが、待ちました。毎週毎週、公式サイトをチェックして近刊予定を確認し続けました。
にもかかわらず、2年かけて当初予定された50号が完結してもなぜ出なかったのです。
しかし、「好評につき100号まで延長」ということになったので、今度こそ確実に出るだろうと待ちました。ずっとずっとチェックを続けていました。
いよいよその100号も完結に近づいてきたところで、今後の予定が全て発表されました。

https://deagostini.jp/faq/lineup/TND_lineup.pdf

なんと! とうとう収録されずにおしまいではないですか!
やっぱり、ソフト化できない事情があるんでしょうか。でも、封印もされてないしな……
全く謎に包まれた「博奕打ち いのち札」です。

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