201908日本の歴史

最終更新日:2019年10月2日

はじめに

日本の歴史をマンガで学べる学習漫画。あちこちからシリーズが出ています。
わが家でも小学生の息子にそろそろ買ってやろうかな、と考えていますが、果たしてどれを買えばよいのか。
各社版の特色を調べてみました。

現在、書店に並んでいる日本史の学習まんがのうち、大手は以下の4社です。
なお、掲載している情報は改訂されたり新刊が追加されたりで、価格やセット内容など随時変わってきます。なるべくフォローするようにしていますが、最新情報はリンク先のAmazonで確認していただければと思います。


全面新版 学習まんが日本の歴史 2019年版数量限定特典つき全20巻特価セット (全面新版 学習漫画 日本の歴史)
集英社
2018-11-13







それぞれの特色を見る前に、各社共通のポイントを一点。
これらのシリーズは一冊ずつバラバラでも買えますが、どうせなら箱入りセットで買うことをおすすめします。
というのは、時期によって異なるのですが、セットで買うと特別価格になったり、セットだけに限定の付録がついていたりするためです。家庭での保管にも箱に入っていたほうが何かと楽です。
筆者としては、書店でバラ売りをしているのは「内容確認のための見本」で、買うならセットが当然、と思っています。
また、小学生の親御さんの中には「うちの子は歴史にはあんまり興味ないかな……」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、それは大丈夫です。
中学生・高校生になったら高校受験・大学受験のために確実に読みます。また、この記事で紹介するシリーズは、いずれも率直に言って大学受験対策までカバーできます。大学受験で出題される日本史というものは、本格的な歴史好きからしたら基本中の基本のことばかりなんで、子ども向けとはいえ、この手のシリーズを一通り読んでおけば、分厚い参考書を必死で暗記するより楽に勉強できるわけです。

それでは、それぞれの特色を見ていきましょう。

小学館「学習まんが少年少女日本の歴史」


公式サイト:http://www.shogakukan.co.jp/pr/manganichireki/

小学館は、学習まんがの老舗であり、ド定番と言えるシリーズだと思います。
実は筆者も子どもの頃に読んでいたので、かなり思い入れがあります。
1981年に刊行されてから、細かい改訂は何度か行われていますが、大きくは刷新していません。このため、現在の子どもから見ると若干イラストが古いと思われるようですが、これだけ長く読み継がれているのは、それだけ完成度が高いからだといえます。
人物の描き分けや画面の構図などは肖像画や絵巻物、近代であれば写真などを参考に描かれており、高校生になってから日本史の図録を見て、「あ、これは学習漫画のイラストと同じだ」と気づくことが何度もありました。
また、他社に比べるとかなり細かいコマ割りで、情報量が多く感じられます。
筆者の兄などは、このシリーズをさんざん読み込んだ知識だけで大学入試を済ませて、今は中学校で社会科の教師をやっているほどです。
価格は他社より高めですが、自信を持っておすすめできます。例の「ビリギャル」も、慶応大入試をこれで済ませたそうです。

なお、上記「24巻セット」は、本編22冊に「人物事典」「史跡・資料館事典」という補巻2冊が加わったものです。
2018年10月に新刊として追加された「22巻 平成の30年」を含みます。



また、電子書籍のシリーズも出ています。大きめのタブレットをお持ちの家庭にはこちらもおすすめです。


(なお単行本最新刊の22巻「平成の30年」は電子書籍では未刊。このリンクは本編全21冊に別巻2冊を加えた23冊セットです。電子書籍の価格は変動するため正確なところはリンク先のAmazonで確認していただきたいのですが、たいていはセットで税込14,904円と、単行本よりもかなり安い設定になっています)

集英社「新版 学習まんが 日本の歴史」


全面新版 学習まんが日本の歴史 2019年版数量限定特典つき全20巻特価セット (全面新版 学習漫画 日本の歴史)
集英社
2018-11-13


公式サイト:https://www.shueisha.co.jp/rekishi/

集英社は、2016年末に内容を全面的に刷新したばかりです。つまり、各社のなかで最も新しい内容です。最新の研究成果・知見を取り入れた内容と言えます。
また、最も大きな特長は現代史に力を入れている点です。
他社版は現代史の部分は昭和・平成をまとめて1~2冊というところですが、集英社版だけは昭和史3冊、平成史1冊と、かなりの充実です。
平成史なんて子どもに読ませる意味あるの?と大人は思ってしまいますが、バブル崩壊、阪神大震災、構造改革、グローバル化、インターネットの普及、テロとの戦争、リーマンショック、東日本大震災と、もはや「歴史」として学ばなければいけないことは山のようにあるわけです。
表紙絵は各巻、少年ジャンプの人気漫画家たちが競演していますが、本編は別の漫画家が描いていますので、その点はご注意ください。
また、小学館版が「学習」を重視しているのに対し、マンガとしてのストーリー展開を重視しており、絵柄を含めて読みやすさを狙っています。コマ割りはかなり大きめです。
全巻セットで買うと、バラで買うより価格がお得になります。

また毎年、数量限定で価格はそのままの特典付きセットも発売されています。
2019年の特典は「くり返し遊びながら学べるクイズブック」「お風呂にも貼れるポスター」「昔の地名がわかるクリアファイル」豪華3点、ということです。

【新版情報】Amazonでは、11月12日発売予定2020年版特典セットの予約が始まっています。
クリスマスプレゼントなどで検討中の方は、2019年版と特典内容を比べて選んでみてはいかがでしょう。書籍の価格・セットの定価は変わりません。
新特典は『はって楽しむ! 日本史イラストマップ』。「訪ねてみたい! 城と祭り」&「歴史をつくった偉人たち」の豪華両面仕様。「A2判の大判サイズ&合成紙製なので、お風呂にはっても楽しめます」……とのことです。


KADOKAWA「角川まんが学習シリーズ 日本の歴史」


公式サイト:http://shoten.kadokawa.co.jp/sp/mangagakushu/nihonnorekishi/

角川版は、各社の中で唯一、ソフトカバーです。また他社が菊判であるのに対し、B6版と一回り小さいサイズで、冊数もコンパクトにまとまっており、場所を取りません。
冊数は少ないものの、1冊あたりのページ数は多く、実は全巻の総ページ数は他社を上回っています。
にもかからず、価格が最も安いシリーズでもあります。
このような圧倒的なコストパフォーマンスで人気があり、日本史の学習漫画で一番よく売れているのはこの角川版なのです。
筆者的には、イラストがちょっとキラキラしすぎじゃないか、と思うのですが、どうなのでしょう。今の子どもには小学館版の野暮ったい絵よりも、こちらの方が受けているようです。
どちらかというとストーリー重視ですが、集英社版がマンガとしての「面白さ」を狙っているのに対し、角川版は歴史の「流れ」を捉えようとしており、学校の授業を補完するのにうってつけの内容です。
さらに角川版は、本編15冊のほかに、別巻として「よくわかる近現代史」という全3冊のシリーズが出ています。歴史学習ではどうしても近現代史が手薄になりがちですが、そこもバッチリ押さえられるというわけです。
他社版で揃えた場合でも、この別巻だけ購入して近現代を補うこともできます。



「よくわかる近現代史」を含めた箱セットもあります。別巻を含めても、小学館・集英社より安い。




また毎年、中学受験に役立つ特典をつけた限定セットが発売されています。定価は上記セットと同じなので、おまけの分だけ単純にお得です。2019年の特典は「近現代史まるわかりすごろく&サイコロ首脳えんぴつ」とのこと。


【新版情報】角川版も11月15日発売予定2020年版特典セットの予約が始まっています。
「豪華3大特典! 戦国&近現代史すごろくと戦国武将のぼり旗しおり定規5枚。戦国&近現代史すごろくで遊びながら学ぼう! しおり定規5枚セットは織田信長・豊臣秀吉・明智光秀・武田信玄・真田幸村ののぼり旗デザイン! まんがを読みこんですごろくで遊び倒したら、キミも日本史マスター!」……とのことです。
2019年版は「近現代史すごろく」のみだったのが、2018年版の特典だった「戦国すごろく」も追加され、2019年版の鉛筆が「しおり定規5枚」に変わっていて、個人的には2019年版の付録よりパワーアップしているかな、と感じます。



学研「NEW日本の歴史」


学研版の一番大きな特長は、もともと学習参考書を手がけている出版社だけに、巻末資料が充実していることです。資料部分がかなりの割合を占めており、きちんと読み込めば、ほかの参考書は不要になるでしょう。小学館版が漫画の中で学習しようとしているのに対し、ストレートに学習参考書的資料がついているわけです。
巻数はコンパクトに収まっており、同じくハードカバーを出している小学館・集英社より安い価格になっています。刊行時期も新しいため、フルカラーで見やすい絵柄です。
別巻2冊はバラでも買えますが、箱セットを買うとついてきます。こちらも資料が充実した内容で、図鑑好きの子どもはずっと眺め続けることでしょう。
2019年6月に特典として128ページのオールカラー冊子「写真で見る平成史」をつけたセットが発売されたました。学研らしく、中学・高校受験を意識した特典と言えます。

まとめ

というわけで、各社版を簡単におさらいすると
小学館:時代考証が手堅く定評がある。学習重視。大学受験まで使える。
集英社:最新版の内容。近現代史が充実。ストーリー展開重視。
角川:場所を取らずコンパクトで価格も安い。別巻の近現代史もあり。歴史の流れを重視。
学研:巻末資料が充実。学習重視。参考書の代わりになる。

まあ、正直なところ、熱心に読み込むお子さんであれば、「学習」という観点ではどれを買ったところでたいした違いはないかと思います。
筆者としては個人的な思い入れがあるということで、やはり小学館をベストと考えています。
イラストの雰囲気については、実際のところを確認されたい場合は、それぞれの公式サイトで試し読みをでき、また無料のお試し版を電子書籍で読めるものもあります。







Amazon商品ページ一覧表

Amazonで「日本史学習まんが」を検索すると、大量の商品がヒットします。ここに紹介したシリーズでもいろいろバージョンがあります。
混乱される場合もありますので、ここまでの記事と重複する部分もありますが、簡単にまとめてみます。

小学館
小学館は他社のように特典をつけたりしていません。ベーシックなセット1種類だけで勝負しています。価格はバラ売りでもセット売りでも変わりません。

 2018年に発行された「平成の30年」を含む最新セット

 「平成の30年」が刊行される前のセット。上記「24巻セット」は「23冊セット+平成の30年」ということになります。現在は中古のみ出品されていますが、安く入手できる場合があります。

集英社
集英社のセットは書籍の内容はすべて同じで、毎年特典が変わっています。
価格はずっと同じですが、売り切れたセットについては、中古価格で出品されています。
単品で揃えるより、セットで買ったほうが安くなります。

集英社 学習まんが 日本の歴史 全20巻+2020年版特典セット【予約受付中】
 2019年11月12日発売予定の最新セット。特典は『はって楽しむ! 日本史イラストマップ』。「訪ねてみたい! 城と祭り」&「歴史をつくった偉人たち」の豪華両面仕様。A2判の大判サイズ&合成紙製なので、お風呂にはっても楽しめます、とのことです。

 2018年末刊行セット。特典は『わくわく、冒険! 日本史マスター3点セット』。くり返し遊びながら学べるクイズブックと、お風呂にも貼れるポスター、昔の地名がわかるクリアファイル、ということです。

 2017年末刊行。特典は「幻の江戸城天守クリスタルアート」。これ、なかなかかっこいいです。

角川版は最もバージョンが多くて迷いますが、内訳は以下のとおりです。
まず、セットに含まれる書籍ラインナップがいくつか分かれます。
価格はセットで買ってもバラで買っても変わらないので、まずは定番セットを買って、順次別巻を買い足す、という形でも損はありません。特典が欲しい場合はセットを選んだほうがよいです。特典の有無では価格は変わりません。

 特典・別巻なしのベーシックセット。

 上記15冊セットに別巻「歴史まるわかり図鑑」を加えたもの。


 上記「全15巻+別巻1冊セット」と「全3巻セット」をあわせたもの。角川のシリーズはこのセットにすべて含まれます。

以下は、特典付きセット。毎年特典が変わるセットが出ています。書籍のラインナップは全て「全15巻+別巻4冊セット」と同じです。

角川まんが学習シリーズ 日本の歴史 3大特典つき全15巻+別巻4冊セット【予約受付中】
 2019年11月15日発売予定。豪華3大特典は「戦国すごろく」「近現代史すごろく」「戦国武将のぼり旗しおり定規5枚」


学研
学研は本編12冊+別巻2冊の14冊セットのみ販売しています。特典なしのスタンダードなセットと年によって変わる特典付きセットとがありますが、価格はすべて同じです。


 2019年刊行のセット。「平成30年史」という小冊子をつけています。

 2016年刊行のセット。成績アップ4大特典、ということで「大坂城リアル再現キット(プラモデル)」「歴史年代暗記カード(124枚・リング2個つき)」「寝る前5分暗記ブック まんが日本の歴史バージョン(32ページ)」「日本の歴史年表(2枚)」と、なかなか豪華です。

 各社とも、10月~11月頃に新しい特典をつけたセットを売り出す傾向があります(クリスマス商戦を睨んでのものと思われます)。特典が気になる方は、その時期にチェックしてみてください。

番外:大人向け文庫版

以上、お子さん向けのシリーズをご紹介しましたが、電車の中で大人が読むにはやや抵抗があります。
子どもだけでなく、自分でも読みたいというお父さん、お母さんには文庫版が出ています。

【角川文庫】


最も売れているシリーズである「角川まんが学習シリーズ」がそのまま文庫版になっています。
児童向けではなく、一般向けという形で刊行されていますが、イラストや字が小さくなり、カラーページもモノクロになっていることさえ気にしなければ、価格も安く、コンパクトに揃えることができます。
全巻箱入りセットも発売されています。




【集英社文庫】




集英社文庫からは「日本の歴史」と「世界の歴史」も出ています。
集英社の学習漫画シリーズは何度か改訂されていますが、この文庫に収録されているのは20年ほど前に刊行されたバージョンです。とはいえ、小中学生が学ぶレベルの歴史が10年や20年程度で大きく変わるわけではなく、大人がいま読んでも一向に差し支えない内容です。
コンパクトにまとまっており、場所を取らないし、価格も安いしで、かなりよく売れているようです。

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