20170112レティクル座妄想021

「レティクル座」とは南天にある実在の星座です。天文愛好家の間では「レチクル座」という言い方のほうが一般的であるようです。日本では鹿児島以南でしか見られないそうです。
筋少のアルバムタイトルにこんなマイナーな星座が登場するのは、ほかでもありません。UFOによるヒル夫妻誘拐という、その筋では有名な事件があり、そのUFOがレティクル座から飛来したとされているのです。(詳しくはWikipediaのヒル夫妻誘拐事件参照)

1.レティクル座行超特急

5曲目の「さらば桃子」とモチーフが共通しているように感じます。
【ジム・モリソン】
The Doorsのボーカリスト。詩人としても有名。「水晶の舟」はデビューアルバムの中の一曲。

2.蜘蛛の糸

タイトルは言うまでもなく、芥川龍之介の短編「蜘蛛の糸」から。
内容的には、この曲とほぼ同時期に発売されたオーケンの長編小説「グミ・チョコレート・パイン」とモチーフが共通しています。

3.ハッピーアイスクリーム

筆者はよくしらないのですが、70年代から80年代にかけて、「ハッピーアイスクリーム」という遊びが流行ったそうです。友人と会話していて、たまたま同じ言葉をかぶって言ってしまうということがありますが、そんなときに先に「ハッピーアイスクリーム」と叫んだほうが勝ち、というものだそうです。曲のタイトルはそれが念頭にあるようです。
【ノゾミ・カナエ・タマエ】
オーケンの歌詞に繰り返し登場します。「望み叶え給え」ということですが、「欽ちゃんのどこまでやるの」という番組の中で結成されたユニット「わらべ」の3人につけられた名前が元ネタです。わらべは「めだかの兄妹」や「もしも明日が」という曲がよく知られています。

5.さらば桃子

オーケンの短編小説集『くるぐる使い』に収録された「のの子の復讐ジグジグ」とモチーフが共通しています。

6.ノゾミ・カナエ・タマエ

タイトルは先に書いたとおり、「わらべ」が元ネタです。この歌は筋少がメジャーデビューする前から少しずつ形を変えて歌い続けられてきたものです。「レティクルの神様」はこのアルバムにあわせて登場したもので、初期のバージョンには出てきません。

7.愛のためいき

原田知世主演・大林宣彦監督の角川映画「時をかける少女」のワンシーンを完コピしたもの。単に歌詞やセリフをなぞるだけでなく、「ららら」という合いの手や、セリフの間まで、完全に再現しています。
おかげさまで筆者は、結婚したばかりの頃に妻と一緒にDVDで「時をかける少女」を見ていて、該当シーンを完璧にハモってしまい、ドン引きされました。

8.ワダチ

【ゆうべ一人の男が死んだ】
杉良太郎の歌「君は人のために死ねるか」の冒頭「昨日ひとりの男が死んだ」から。この歌は「大捜査線」という刑事ドラマの主題歌でした。かなりアクの強い歌で、その筋では有名です。
【大きな歴史の転換の蔭には……】
歌詞カードに明記されているとおり、木村久夫の文章の引用。木村久夫というのは京都帝大の学生で、太平洋戦争に学徒出陣し、戦後にB級戦犯として処刑されました。これは、その遺書の一節です。

12.飼い犬が手を噛むので

【ルイス・キャロル】
「不思議の国のアリス」の作者。
【アリス・リデル】
「不思議の国のアリス」のアリスのモデル。
【フーディーニ】
20世紀初頭の活躍したアメリカの奇術師。
【バーニー・ヒル】
レティクル座から来たUFOにさらわれた夫婦の夫の方。
【トーマス・F・マンテル】
UFOを追跡した後に墜落したアメリカ空軍大尉。オーケンの小説「グミ・チョコレート・パイン」の登場人物たちは「キャプテン・マンテル・ノーリターン」という名のバンドを結成します。
【ケネス・アーノルド】
UFO事件に巻き込まれたアメリカの社長。
【カスパール・ハウザー】
19世紀初頭のドイツに現れた謎の少年。
【風船おじさん】
本名・鈴木嘉和。1992年にヘリウム入りの風船を大量につけたゴンドラで琵琶湖畔から空へ飛び立ち、アメリカへ向かうという言葉を残して消息を絶った。このアルバムが発売される2年前のできごとです。

以上、固有名詞が多すぎるので有名なものは省略しました。


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